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モンゴル、4.5%利上げし15%に 通貨防衛急ぐ

【大連=原島大介】モンゴルが大幅な利上げに踏み切った。モンゴル銀行(中央銀行)は18日、主要な政策金利を4.5%引き上げ、15%に設定。国際的な資源安による経済の減速で海外へ資金が流出。利上げによって、自国通貨ツグリクの対ドルでの下落に歯止めをかけるのが狙いだ。ただ、利上げは低迷する景気に冷水を浴びせるリスクもはらんでいる。

モンゴル銀行は5月に政策金利を10.5%に引き下げたばかり。声明によると、7月末以降、ツグリクがドルに対して7.9%も下落したことを受け、「通貨の防衛と中期的な安定を確保するため、ツグリク建て資産の利回り向上を図る」という目的で、一気に15%まで引き上げたとした。

モンゴルが利上げに踏み切った背景には、経済の停滞がある。石炭や銅などの天然資源が主要産業のため、資源バブルに沸いた2011~13年には国内総生産(GDP)が2ケタ成長を記録。だが、その後は資源価格の下落に加え、貿易の大半を依存する中国の成長鈍化で、15年には2.3%に急落した。

この結果、投資資金が海外へと流出し始めた。通貨下落を放置すればインフレ率や消費者物価指数(CPI)の上昇を招くうえ、ツグリクの信認も失いかねないため、利上げによって自国通貨防衛に動いた。

またモンゴル政府は同日、国営企業の幹部の給与カットや公共工事の停止を柱とした一部歳出の凍結を発表した。景気悪化や放漫財政による歳入不足で、17~18年に迎える計21億ドル(約2100億円)相当の外貨建て債務「チンギス債」の償還に必要な財源のメドがたたなくなったためだ。

6月の総選挙で大勝した与党・人民党政権は、国際通貨基金(IMF)の管理下での財政再建を公約に掲げており、既に支援要請に向けた準備を進める。債務不履行(デフォルト)回避には一層の緊縮財政策が欠かせないと判断した。

だが金融引き締めなどの一連の政策は景気の下押し要因にもなる。関係者によると、民間の貸出金利は既に25%程度に拡大しており、今回の措置によって30%近くになる見通し。緊縮策も加われば、民間企業による経済活動への打撃は大きく、さらなる景気悪化は避けられそうにない。

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