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米共和党大会、貿易「米国第一主義で」 政策綱領を採択

【ワシントン=河浪武史】米共和党は18日に開いた全国党大会で大統領選の公約となる政策綱領を決めた。焦点の通商政策は「米国第一主義が必要で、利益にならない貿易協定は拒絶すべきだ」と明記した。党の大統領候補、トランプ氏(70)の内向きな保護貿易主義を取り込んだ。一方、環太平洋経済連携協定(TPP)には直接言及しない形でTPPの早期批准に余地を残し、自由貿易を重視する共和党本流にも配慮した。

トランプ氏は党大会2日目の19日に党の大統領候補として指名される。

経済再生を掲げた政策綱領の冒頭で貿易協定について「重要な貿易協定は(政権や議会の新旧交代を待つ)レームダック国会で議論すべきではない」と記した。草案にあった「TPP」を削除して「重要な貿易協定」に差し替えた。

TPP反対を鮮明にするトランプ氏の主張に傾きつつあったが、党主流派が「玉虫色」の表現に押し返し、TPPの早期批准に道を残した。前回の2012年選挙時に共和党は「TPPを推進する」と掲げていた。

綱領は「中国の為替操作は許さない」や「不公正な国には相殺関税を発動する」とし、トランプ氏が主張する保護貿易主義が色濃く反映された。一方で「世界規模の自由貿易圏を築く」とも記した。「米国第一主義」というトランプ氏の決まり文句を通商政策の柱に据えつつも「自由貿易を世界で推進する共和党の従来路線は揺らいでいない」(日本の通商政策担当者)との声も聞かれた。

政策綱領は、移民対策としてトランプ氏の目玉であるメキシコ国境の壁建設を盛り込んだ。「米南部の国境に壁を築くことを支持する」と記載したうえで「より多くの仕事を合法的な労働者にもたらす」とした。

トランプ氏が求めた「イスラム教徒の入国禁止」は綱領に明記しなかった。テロ支援国家やテロ関係地域から入国する外国人を「厳格に審査する」とし穏やかな内容にした。オバマ米大統領の移民制度改革は「ただちに撤回しなければならない」と表記した。

トランプ氏はこれまで日本の駐留米軍の負担増や核兵器の保有容認を打ち出していた。党綱領にこうした主張は見当たらず、共和党の主張との整合性に配慮した可能性が高い。一方、米欧など6カ国とイランの核合意については「次期大統領を縛るものではない」と破棄する考えを示した。

オバマ政権で進んだ銃規制や同性婚に反対する方針も示した。医療保険制度改革(オバマケア)も撤回する。オバマ氏やクリントン前国務長官の政策は「米国を弱体化させた」と批判。対決姿勢を明確にした。

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