アリババ株、初値は92.70ドル 時価総額25兆円
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【ニューヨーク=山下晃】中国の電子商取引最大手のアリババ集団は19日、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場した。上場後の初値は92ドル70セントとなり、公募・売り出し価格の68ドルより3割超高い水準。時価総額は2300億ドル(約25兆円)規模に達し、トヨタ自動車(約22兆円)を超えた。
19日の取引開始直後からアリババ株に買いが集まった。売買が成立しない展開が続き初値は正午ごろに確定した。初値を基準とした時価総額は米市場でも米交流サイト(SNS)大手のフェイスブックを上回る規模となった。
アリババの創業者の馬雲(ジャック・マー)会長はNYSE内で米経済テレビ番組のインタビューに応じ「興奮している。株価の乱高下よりも顧客満足を重視し、透明性を高めていく」と語った。アリババは調達した資金を生かし、海外企業の買収などを通じたグローバル戦略を加速する。
NYSEには大株主のソフトバンク孫正義社長も訪れ、上場を見守った。ソフトバンクは2000年にアリババに出資しており、今回の上場で8兆円弱の含み益が発生する。19日午前の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が前日比約30ドル高い1万7300ドル程度と過去最高値水準で推移している。
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