2019年3月21日(木)

IMFなど、モンゴルに55億ドル支援 資源輸出低迷で

2017/2/19 20:13
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【北京=山田周平】モンゴル政府は19日、国際通貨基金(IMF)から4億4千万ドル(約500億円)の融資を受けることで合意した。銅など主力の資源輸出が低迷して財政が悪化し、対外債務の返済が苦しくなっていた。日中韓やアジア開発銀行(ADB)の支援も取り付け、総額は約55億ドルに達する見通し。IMF管理下で歳出削減など財政健全化を進め、経済危機の克服を目指す。

モンゴル財務省とIMFが同日、首都ウランバートルで合意を共同発表した。IMFは3月の理事会で、3年間で4億4千万ドルの融資枠の設定を正式決定する。モンゴルがIMF支援を仰ぐのは2009年以来となる。

IMFによると、モンゴル政府は同日までにADBや世界銀行のほか、日本、韓国などから合計で最大30億ドルの財政支援などを取り付けた。中国は8月に期限が切れる150億元(約2500億円)の通貨スワップ協定を3年以上延長する。

協定延長により、モンゴルは最大の貿易相手である中国との貿易決済に人民元を使え、外貨準備を温存できる。IMFは今回の支援総額が約55億ドルだとしている。

モンゴル政府とIMFは経済改革により、19年までに8%成長を回復する目標で一致。外貨準備高は12年と同水準で、輸入額の6カ月超に当たる38億ドルを目指す。

モンゴル経済は銅、石炭など鉱物の輸出に依存し、資源ブームの11年は国内総生産(GDP)の実質成長率が前年比17.3%を記録した。しかし、その後の資源価格の下落や民主党政権(当時)による不用意な外資規制で変調をきたした。

最近は外貨準備が急減し、通貨も1ドル=2500ツグリク前後と経済危機前の半分近くに下落。通貨防衛のための利上げや輸入インフレが景気を冷やす悪循環に陥っていた。IMFはモンゴルの16年の成長率が0%だったと推定している。

さらに民主党政権下でつくった公的な対外債務が相次ぎ返済を迎える。3月21日が償還期限である政府系のモンゴル開発銀行の社債5億8千万ドルなど、17~18年で約21億ドルの返済義務がある。金融市場では債務不履行(デフォルト)のリスクも意識されていた。

16年6月の総選挙で大勝して発足した人民党政権はIMFなどに支援を求め、今回の合意にこぎ着けた。モンゴル財務省は19日、国債を新たに発行し、開発銀の社債の償還に充てると発表した。

モンゴル経済は「鉱業の国際競争力は強く、長期的には成長余力が大きい」(IMF関係者)。実際に同国南部に位置し、英豪資源大手リオ・ティントが参画する銅・金のオユトルゴイ鉱山は生産が軌道に乗り始めた。

人民党政権は中国石炭大手の中国神華能源や住友商事の企業グループと、同じく南部にあるタバントルゴイ炭鉱の開発を巡る協議も急ぐ構え。いずれも世界最大級の埋蔵量を誇る。

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