2019年7月17日(水)

台湾総統選、初の女性対決に 国民党は洪氏を指名

2015/7/19付
保存
共有
印刷
その他

【台北=山下和成】台湾の与党・国民党は19日、台北市内で党大会を開き、2016年1月に実施する総統選挙の公認候補に洪秀柱・立法院副院長(国会副議長、67)を指名した。最大野党・民進党の公認候補、蔡英文主席(58)との史上初の女性対決が決まった。総統選まで残り半年。今後は対中政策や経済政策を巡る論戦が本格化する。

与党・国民党の洪秀柱・立法院副院長(19日、党大会で)

与党・国民党の洪秀柱・立法院副院長(19日、党大会で)

台湾の総統任期は最大で2期8年。来年1月16日に予定される次期総統選は08年に就任した馬英九総統の後任を選ぶ。二大政党の候補がいずれも女性となり、台湾初の女性総統の誕生が濃厚だ。

洪氏は党大会で「我々は固く団結し、全力で勝利を求めなければならない」と呼びかけた。党内有力者が軒並み出馬を見送るなか、消去法で選ばれた。「洪氏では勝てない」とする党内反対派の動きが注目されたが、大きな混乱はなかった。

台湾では経済面などで影響力を増す中国への警戒感が強まる。対中融和政策を進めてきた国民党は昨年の統一地方選で大敗するなど逆風が吹く。

台湾独立を志向する民進党の蔡氏は、12年の前回総統選で国民党の馬氏に敗れた。今回は8年ぶりの政権奪回を目指す。

ケーブルテレビ大手のTVBSグループが7月上旬に実施した世論調査では、蔡氏の支持率42%に対し、洪氏は30%。洪氏が今後どう巻き返すかが焦点だ。

最大の争点となりそうなのは対中政策だ。馬政権は「(台湾と中国は不可分という)『1つの中国』の原則を認めるが、その内容は中台がそれぞれ定義する」という「92年コンセンサス(合意)」を基礎としてきた。洪氏も党大会でこの路線を引き継ぐと表明した。

洪氏は台湾と中国を一体とみなす志向が強い。中国との敵対状態を終結させるため「和平協定の締結を目指す」と表明したが、台湾では将来の統一につながるとして警戒感が強い。対中政策は国民党の最大の強みだったが、洪氏では得点を稼げないとの見方が多い。

一方、蔡氏は独立志向を薄めながら中国と安定的関係を築く「現状維持」の政策を掲げる。6月の訪米で米国から一定の評価を受けたほか、台湾有権者の反応も良好だ。

ただ「1つの中国」の原則は認めておらず、中国政府や国民党は「どう現状維持するのか」などと批判する。具体策の説明が大きな課題となる。

経済政策では共に環太平洋経済連携協定(TPP)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など、自由貿易圏への加入を目指す。蔡氏は馬政権下で台湾域内の経済格差が広がったとし「経済成長の成果は公平に分配されるべきだ」と強調する。企業からは課税強化などを懸念する声もあり、その払拭も課題だ。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。