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ロシア反体制指導者が集会 大統領選へ政権に圧力

【モスクワ=古川英治】ロシアの反体制指導者アレクセイ・ナワリニー氏が2018年3月に予定される大統領選に向け本格的なキャンペーンを開始した。出馬が認められない可能性が高いとみられているため、街頭集会で有権者を動員し、プーチン政権に圧力を掛ける構えだ。政権が大統領選で反体制派との競合を容認するかが選挙の焦点になっている。

ロシア北西部、北極圏に位置するムルマンスクで15日に行われた集会。雨天のなか集まった数千人の市民を前にナワリニー氏は1時間半にわたり演説して質問に答えた。汚職と闘い、腐敗した政権幹部や財閥を公正な裁判にかけると表明し、喝采を浴びた。「戦争をやめ、国内の発展に注力する」とも訴えた。

集会では10代から20代の支持者が多かった。反汚職に共感し、医療保障や教育、年金など社会問題への姿勢を評価する声が目立った。ナワリニー氏を支持しているわけではないという有権者の多くも「とにかく出馬を認め、公正な選挙にすべきだ」と語った。

ロシアの中央選挙管理委員会は6月、ナワリニー氏が選挙に出馬できる可能性はないとの見解を示している。2月に横領罪で有罪判決を受けたため大統領選への立候補の資格がないと主張した。

これに対し、ナワリニー陣営は判決は政治的なでっち上げと反発する。陣営幹部は、街頭運動の最大の狙いは同氏の選挙への登録を求める世論を高め、出馬を実現することだと話す。

16、17日にも中部エカテリンブルクとシベリアのオムスクでキャンペーンを展開し、6000~1万人の有権者を集めた。陣営幹部によると、ロシア全土80都市で既に16万人の選挙ボランティアを確保しており、毎週末、各地で遊説する計画だという。

ナワリニー氏は政権の汚職を追及するブロガーとして脚光を浴び、11~12年にモスクワで膨らんだ反プーチン運動の立役者の一人だった。今年公開したメドベージェフ首相の汚職を告発する動画はユーチューブで2千万回以上再生され、ナワリニー氏が呼びかけた3月と6月の反政権デモはロシア全土に広がった。

政権は反体制派の活動の抑え込みに動いている。治安機関は夏場から各地のナワリニー氏の事務所の捜査を繰り返し、ボランティアらを拘束している。15日にはモスクワ選挙対策部長が暴行される事件も起きた。反体制派のメディアの核となるインターネットの規制も強化する。

プーチン氏はまだ続投の意向を示していない。世論調査では、ナワリニー氏が出馬しても、プーチン氏の大勝は揺るがないとの見方が支配的だ。ナワリニー氏の立候補を認めるかはプーチン氏の判断次第とみられている。

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