工作員ではなく「彼女も被害者」 インドネシア副大統領
【ジャカルタ=鈴木淳】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害された事件で、同氏殺害の容疑でマレーシア警察に逮捕されたインドネシア人の女について、インドネシアのカラ副大統領は17日、「彼女も被害者だ」と述べた。カラ氏は、女は北朝鮮の工作員ではなく、だまされて事件に関与したとの見方も示した。インドネシア・メディアが一斉に報じた。
マレーシア警察が逮捕したのはインドネシア国籍の女、シティ・アイシャ容疑者。インドネシア国家警察のティト長官は17日、シティ容疑者がテレビの「ドッキリ番組」に出演していると思い、殺害に関与するとは思っていなかった可能性があると発言した。ティト氏によると、同容疑者は過去に「3、4回、人の顔に液体を吹きかけたことがある」と話しているといい、「今回の(事件に使われた)液体が毒物だとは知らなかっただろう。彼女は利用された」と述べた。