NAFTA、為替も協議 再交渉へ米が22項目の目標公表

2017/7/18 10:20
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 【ワシントン=河浪武史】米通商代表部(USTR)は17日、8月にもカナダ、メキシコと始める北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に向け、貿易赤字の削減など22項目の協議目標を公表した。トランプ米大統領が一時言及した関税引き上げは見送ったが、通貨安誘導を防止する「為替条項」を新設するよう求めた。貿易協定に為替条項を盛り込むのは異例だ。

 USTRは1カ月後の8月16日以降に再交渉を開始すると明らかにした。協議目標として掲げたのは「モノの貿易」「原産地規則」「政府調達」「知的財産権」など22項目。年7千億ドルを超えるモノの貿易赤字の削減を急ぐトランプ政権は、NAFTA再交渉をその試金石とする。

 「モノの貿易」では米国の貿易赤字削減を求める一方、工業製品を関税ゼロで輸出入するNAFTAの互恵関係は維持すべきだと明記した。トランプ氏は大統領選中に「メキシコ製品には35%の関税を課す」と言及したが、USTRが公表した協議目標では関税引き上げを見送った。メキシコで現地生産する米自動車メーカーなどが関税引き上げに強く反対してきたためだ。

 域内の部品調達率を定めた「原産地規則」は強化する方針だ。現在、乗用車なら域内の部品調達率が62.5%を超えれば関税がゼロになる。メキシコではアジアなどから輸入した部品も使って自動車などを生産するが、調達率が引き上げられれば、部品を北米産に切り替える必要がある。

 メキシコペソやカナダドルが安くなれば米国勢に不利になるため、通貨安誘導を防止する「為替条項」の新設も求める。米国は環太平洋経済連携協定(TPP)交渉でも為替条項の導入を主張したが、相場急変動時の為替介入などが制限されかねず、日本などの反対で頓挫した経緯がある。

 トランプ政権はNAFTA再交渉を今後のFTA交渉のモデルケースと位置づけており、為替条項の新設を強行すれば、貿易相手国の警戒感が高まりそうだ。USTRは日本とのFTA交渉も優先事項としており、日本側はNAFTA再交渉の行方を注視している。

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