2018年8月22日(水)

トヨタなど世界13社、水素利用の推進団体 燃料電池車普及狙う

2017/1/18 10:11
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 【ダボス(スイス東部)=原克彦】トヨタ自動車ホンダ、独ダイムラーなど世界の自動車やエネルギーなど大手13社は17日、燃料電池車(FCV)などで水素エネルギーの利用を促す新団体を発足した。各社の研究成果を共有し用途の多様化や利益確保の手法を探るほか、規格の標準化などを図る。FCVは電気自動車(EV)に比べ普及が遅れており、業界の枠組みを超えた連携組織で巻き返しを狙う。

水素エネルギーの利用促進団体を発足したトヨタ自動車の内山田会長(前列中央)ら(17日、スイス・ダボス)

水素エネルギーの利用促進団体を発足したトヨタ自動車の内山田会長(前列中央)ら(17日、スイス・ダボス)

 スイスで開かれている世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で発表した。新団体「水素カウンシル」には、川崎重工業や韓国の現代自動車に加え、独BMW、仏アルストム、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、資源大手の英アングロ・アメリカンなども参画。トヨタと仏エア・リキードが共同議長を務める。

 トヨタの内山田竹志会長は記者会見で「他の企業も関心があれば加わってほしい」と述べ、新メンバーを歓迎する意向を示した。エア・リキードのブノワ・ポチエ最高経営責任者(CEO)は「水素は宇宙で最も豊富な元素だ」と語り、用途を広げれば規模の利益も改善すると指摘した。

 新団体では水素関連の新技術を持つベンチャー企業への投資を活発にする手法も議論するほか、共同で水素エネルギーの利点を発信していく見通し。また、各国の政府当局にインフラとして重要な水素の供給拠点を増やすよう働き掛ける。

 水素を使う発電は二酸化炭素(CO2)を出さず、環境への負荷が低い次世代エネルギーとして注目されている。FCVは水素と酸素を反応させて取り出した電気を動力源にして走る。走行時に水しか出さないため「究極のエコカー」と呼ばれている。世界的な環境規制の高まりから各社とも開発に乗り出している。トヨタ自動車が2014年12月に世界で初めて発売したほか、ホンダも16年3月に市販を開始した。

 FCVの開発には巨額の費用がかかるため、トヨタは独BMWと提携したほか、ホンダは米ゼネラル・モーターズ(GM)、日産自動車は独ダイムラーや米フォード・モーターとそれぞれ提携し、開発を加速させている。

 ただ、燃料を充填する水素ステーションの普及が遅れていることに加え、トヨタでも17年の生産予定台数が3千台にすぎない。このため利害が一致する大手企業が連携し、普及を促すための活動を強化することにした。

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