イラン石油相「原油市場の安定を支持」 増産凍結は明言せず
【ドバイ=久門武史】イランのザンギャネ石油相は17日、サウジアラビアやロシアなどが合意した原油増産の凍結に関し「原油市場の安定と価格回復に向けたいかなる行動も支持する」と述べた。ただイランが増産凍結に加わるかは明言しなかった。イラン石油省系のシャナ通信が伝えた。
核問題による経済制裁が解除されたイランは、増産を掲げシェア回復を目指している。ベネズエラのデルピノ石油・鉱業相は17日、ザンギャネ氏とイランの首都テヘランで会談し、増産凍結への協力を求めた。会談後、ザンギャネ氏は「石油輸出国機構(OPEC)の加盟国と非加盟国が生産上限を維持する決定を支持する」と表明。市場の反応を見極めたうえで、必要に応じさらに協議する考えを示した。
OPEC加盟のサウジ、ベネズエラ、カタールと非加盟のロシアは16日、各国の生産量を1月の水準で据え置くことで合意した。ただ、他の主な産油国が足並みをそろえることを条件としており、この協議に招かれなかったイランが同調するかが焦点となっている。
17日のテヘランでの会談にはイラクのアブドルマハディ石油相、カタールのサダ・エネルギー・産業相も出席した。