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EUがギリシャ支援決定 独承認、つなぎ融資1兆円弱

(更新)

【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)は17日、ギリシャへの新たな金融支援の実行で原則合意した。そのための手続きに入る。支援開始が正式決定するのは8月になる見通しで、それまではギリシャに71億6千万ユーロ(1兆円弱)の「つなぎ資金」を緊急融資することも決めた。ギリシャに強硬姿勢をみせてきた最大の債権国ドイツが同日の連邦議会で金融支援を賛成多数で承認したことを受けた措置だ。新支援の実現に向けた調整が本格化することになる。

メルケル独首相は支援承認が決まる前の連邦議会での演説で、議会が承認しなければ「秩序だったギリシャの一時的なユーロ離脱でなく、予測不能な混沌状態に陥る」と指摘。「(支援の実行は)ギリシャのためだけでなく、強い欧州、強いユーロ圏のためでもある」と支援に理解を求めた。

独連邦議会での採決では反対が119票で、賛成は439票。与党から50人以上が造反した。

ドイツと同じくギリシャに対して強い姿勢で臨んできたフィンランドでは16日に議会が支援を承認した。ユーロ圏高官によると、ドイツとフィンランドを含む6カ国で、ギリシャへの新たな支援に応じるうえで議会承認の必要があり、いずれも17日までに承認した。

各国が承認手続きを終えた後の17日にEUは電話によるユーロ圏財務相会合を開いた。3年間で820億ユーロを超えるギリシャへの新たな支援に向けた手続きの開始を正式に決めた。ユーロ圏が財政危機の参加国を支援する仕組みの「欧州安定メカニズム(ESM)」による融資が柱となる。

今後は数週間かけ、EU側の欧州委員会欧州中央銀行(ECB)がギリシャと支援条件の詳細などを詰める。ギリシャへの支援の正式決定は8月になる見通しだ。だが、この新たな支援を受けるため、ギリシャには「宿題」が課せられる。22日には銀行改革関連の法案などをギリシャ議会で可決する必要がある。

さらにEUは17日、支援の正式決定が見込まれる8月までの間、財政難のギリシャの資金繰りを支えるつなぎ資金の緊急融資を正式に決めた。ユーロに参加しない国を含むEU全体が金融危機に陥る場合の支援制度を活用し、71億6千万ユーロをギリシャに貸し付ける。

ギリシャはこのつなぎ資金を得ることで、ECB保有の35億ユーロのギリシャ国債を期日の20日に償還するメドがたった。

ギリシャは6月末、先進国として初めて国際通貨基金(IMF)への返済を延滞したが、この約15億ユーロも手当てできる見通しだ。IMFは延滞が解消されない限り、ギリシャに対する新たな金融支援の枠組みに参画しない姿勢をみせていた。

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