EU、難民問題で月内合意めざす 23日に首脳会議

2015/9/18付
保存
共有
印刷
その他

【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)は中東などから押し寄せる難民らの受け入れ分担案の月内合意を目指す。14日に開いた臨時の閣僚理事会で合意できず、当初は来月に結論を持ち越したが方針を転換。22日に再度、閣僚理事会を開くとともに、23日には臨時の非公式首脳会義を開いて合意を急ぐ。難民流入が止まらず、国境管理を強化する国が相次ぐなど、欧州の結束が揺らいでいるためだ。

「暴力は解決策にならない」。EUで難民政策を担当するアブラモプロス欧州委員は17日、難民受け入れの分担義務化に猛反対するハンガリーを訪ね、記者会見した。

セルビア国境で難民らに催涙ガスや高圧放水を浴びせたハンガリーに強硬姿勢の転換を要請。難民受け入れ分担への協力も改めて求めた。

シリア人難民ら16万人を各国の人口や経済規模に応じて受け入れる分担策は、欧州委員会が9日に提案した。14日の臨時の内務・法務相理事会で合意を目指したが、ハンガリーなど東欧諸国が強く反発。4万人受け入れの早期実行の合意にとどまり、残る12万人分は宙に浮いた状態だ。

欧州議会は17日、12万人分の受け入れ分担について臨時投票し、賛成多数で欧州委の提案を支持した。これを受けて欧州委は22日に改めて開く臨時の内務・法務相理事会で分担案に合意するよう加盟国に要請した。

さらにトゥスクEU大統領は17日、23日夕(日本時間24日未明)から臨時の非公式首脳会義を開くと発表。ドイツのメルケル首相が開催を求めていたのに応じた。

欧州を目指す難民の流れは17日も続いた。15日からセルビアとの国境管理を強めたハンガリーを迂回し、クロアチア入りする難民が急増。17日昼時点ですでに7300人を超す難民らが流入した。多くはオーストリアを経由、ドイツやスウェーデンを目指している。

クロアチアのミラノビッチ首相は17日、オーストリアのファイマン首相と会談し、難民らの移送などで連携することで一致。18日にはウィーンで独仏、オーストリア、スウェーデンが首脳級会談を開き対応を協議する。

EUは加盟国の結束維持に苦慮する。14日も分担策を拒否する東欧諸国を多数決で押し切ることができたが、議長国のルクセンブルクは対立激化を避けるため、合意を見送った。中・東欧に支給するEU補助金をカットする"制裁"案も浮かんだが立ち消えとなった。

日経電子版が最長2月末まで無料!
初割は1/24締切!無料期間中の解約OK!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]