2019年3月25日(月)

インドネシア、ガソリン3割高く 財政改善へ補助金削減

2014/11/18付
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【ジャカルタ=渡辺禎央】インドネシア政府は17日、石油製品の販売価格を抑えるための補助金を削減し、ガソリン価格を3割引き上げると発表した。財政を改善し、インフラ開発などに資金を回して経済成長を促す狙いだ。10月に就任したジョコ大統領が公約を実行に移したことで、新政権による経済改革への期待が高まりそうだ。

値上げはインドネシア西部時間18日午前0時(日本時間同2時)に実施。レギュラーガソリンは現在の1リットル=6500ルピア(約62円)から8500ルピアとなる。軽油は現状比36%高の7500ルピアとする。17日夜に値上げを発表したジョコ大統領は「資金を生産的なセクターに振り向け、より国民の役に立つようにする」と強調した。

ガソリン値上げはユドヨノ政権下の2013年6月に44%引き上げて以来。短期的には庶民の反発や物価上昇で混乱も予想される。

ジョコ氏が補助金削減に取り組む背景には、財政負担の拡大がある。10年に82兆ルピアだった石油補助金の支出は、15年予算では3倍以上の276兆ルピアに膨張した。歳出に占める比率は8%から13.5%に広がった。

ジョコ氏は10月の就任後、しばしば公の場で「過去5年の燃料補助金は700兆ルピアを超えたが、保健支出は220兆ルピア、インフラ支出は574兆ルピアにすぎない」と説明。今回の値上げで100兆ルピアを確保できる見通しで、港湾や道路、発電など社会インフラ整備や、教育・保健水準の向上へ予算を重点配分する。

インドネシアは産油国だがエネルギーの内需が拡大し、約10年前に石油の純輸入国に転落した。今後の焦点は物価上昇など低迷する経済成長への影響だ。

昨年、燃料値上げ直前の5月に5.47%だったインフレ率は、8月に8.79%まで上昇した。今年10月は4.83%と落ち着いているが「燃料値上げにより年内にインフレ率が7.3%に高まる」(バンバン財務相)見通し。ルピア安による輸入物価の上昇も企業や家計の重荷になっており、経済成長率が5%台と5年ぶりの水準に減速するなか短期的な悪影響は避けられそうにない。

市場関係者や企業は長期的なインドネシア経済や通貨安定のため、補助金削減を求めてきた。

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