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英、法人税17%に下げ 外資進出促進へ20年4月までに

【ロンドン=小滝麻理子】英国のオズボーン財務相は16日、2016年度の予算演説をし、20年4月までに法人税率を現在の20%から17%に下げると表明した。主要国のなかでも低い水準の法人税率を一段と引き下げ、外国企業の進出を促すのが狙いだ。英国が6月の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を選べば、経済の不確実性が高まるとも訴えた。

オズボーン氏は法人税率を17年に19%、20年に17%と段階的に下げると明らかにした。昨年夏の段階では20年までに18%に下げるとしていたが、削減幅をさらに広げる。

先進国は法人税率の引き下げで企業誘致を競ってきた。日本も法人実効税率を16年度から29.97%、18年度から29.74%に引き下げる。新たな方針により英国は、法人税率がアイルランドの12.5%には及ばないものの、シンガポールに並ぶ低い水準になる。

一方、租税回避地を使った税逃れへの批判が高まっている多国籍企業への課税は強化する。

英国歳入関税庁(HMRC)の予算を強化し、約90億ポンド(約1兆4千億円)の税収を確保する。米グーグルやフェイスブックなどが実際に事業を営む英国での法人税納付を増やすことで相次ぎ合意しており、こうした流れを確実にする。

中小企業向けの税負担の軽減策も盛り込み、伸び悩んでいる賃金の上昇を後押しする考えだ。

個人の投資も支援する。株式投資や預金などに一定の非課税枠を設ける個人貯蓄口座(ISA)の制度を大幅に拡充する。17年以降、非課税枠を年2万ポンド(約319万円)と、現行の約1万5千ポンドから約3割増やす。

オズボーン氏は20年までに財政収支を黒字化する目標の達成に向け、35億ポンドの公的支出を追加で削減する方針も示した。「次世代の成長のために、今のうちに財政を安定させ、健全化を進める必要がある」と語った。

一方、経済見通しでは、16年の成長見通しを従来見通しの2.4%増から2.0%増に大きく引き下げた。中国の景気減速などで世界経済の先行きが不透明になっていることを理由に17年と18年の成長率も従来見通しから引き下げ、それぞれ2.2%増、2.1%増とした。オズボーン氏は国民投票を念頭に「(EU離脱により)英国の成長をリスクにさらすべきではない」と強調した。

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