米国務長官「南シナ海に懸念」 中国首相らと会談

2015/5/16付
保存
共有
印刷
その他

【北京=島田学】中国を訪問したケリー米国務長官は16日、北京で李克強首相や王毅外相らと会談し、中国が南シナ海で岩礁などの埋め立てを進めていることへの懸念を伝え、緊張緩和に向けた行動を促した。これに対し中国側は「自らの主権の範囲内」との主張を繰り返した。ケリー氏は中国主導で創設するアジアインフラ投資銀行(AIIB)にも「高い基準で融資するなら歓迎する」と運営に注文をつけた。

中国の国営新華社によると、李氏は会談で「双方の認識が一致しない問題は、建設的な方法で対応し、うまくコントロールしていく必要がある」と述べ、米側との対話を続ける考えを示した。ケリー氏は「米中は競争関係ではなく、ともに発展する関係だ」と応じた。17日には習近平国家主席とも会い、南シナ海問題で重ねて懸念を伝える。

ケリー氏は王氏との会談後の共同会見で、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島での中国の活発な埋め立てについて「速度と規模を懸念している」と強調し自制を促した。

記者会見後に握手をしながら話し込むケリー米国務長官(左)と中国の王毅外相(16日、北京市内の中国外務省)

記者会見後に握手をしながら話し込むケリー米国務長官(左)と中国の王毅外相(16日、北京市内の中国外務省)

王氏は「完全に中国の主権の範囲内の活動だ」と反論。米中間の主張が異なる現状について「考え方の違いは構わないが誤解や判断ミスはするべきでない」と指摘した。

一連の会談では、6月にワシントンで開く米中戦略・経済対話で扱う課題も協議した。9月に予定される習氏訪米に向けた準備を進め、北朝鮮の核や気候変動といった問題での連携も確認した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]