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米国務省予算3割削減 海外援助など、行政の大転換目指す

【ワシントン=大塚節雄】トランプ米政権は16日に発表する2018会計年度(17年10月~18年9月)の予算方針で、海外援助事業を中心に国務省の予算を3割削減する。国防費の大幅増額に伴い非国防費を圧縮する一環。温暖化対策を担う環境保護局(EPA)の予算も大きく減らす。新政権が重視しない政府機能を一気に縮小し、行政の大転換を目指す。

マルバニー米行政管理予算局(OMB)局長が15日、記者団に語った。米メディアは新政権が連邦政府職員を過去に例のない規模で削減すると報じている。急激な予算カットは野党民主党だけでなく共和党内からも反発があり、議会との調整は難航する可能性が高い。

トランプ政権は軍備拡張に向け国防費を540億ドル(約6兆円)増やし、同じ額だけ非国防費を減らす方針を表明している。16日は予算案の一部として、それら裁量的経費の概要を議会に示す。

マルバニー氏は今回の予算案を政権の方向性を端的に示す「米国第一予算」と表明。(1)国防(2)国境対策(3)国内治安対策(4)教育の選択肢拡大――を重点項目に掲げた。国防総省予算を1割増やし、国境対策を担う国土安全保障省の予算も6%拡大する。メキシコ国境の壁の建設費も今年度分も含め41億ドル計上する。

一方、外交を担う国務省の予算は28%削減する。外交に必要な中枢の予算は確保する一方、効果の薄い海外援助事業を廃止・縮小する。マルバニー氏は「海外に費やすお金を減らし、国内に戻す」と話した。

新政権は温暖化対策の必要性を疑問視しており、EPAも削減の標的となる。同氏は数値を明らかにしなかったが、米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は15日、EPA予算の減少幅は31%に達すると報じた。

今回の方針は、政権が目指す予算の全体像を示す予算教書の前段階に当たる。社会保障費などの義務的経費や歳入面の税制改革などは反映されず、発表されるのは予算全体の一部にとどまる。予算教書は5月にもまとめ、議会に示す。

一方、国防費や国境の壁の建設費については新年度を待たず、現行の17会計年度の予算で先行的な追加計上を議会に求める考えだ。現行年度はオバマ政権時から暫定予算のまま運営しており、4月末には期限が切れる。「米国第一」の予算は、暫定予算を巡る攻防で最初のヤマ場を迎える。

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