対中投資、1~9月1.4%減 日米欧が大幅に落ち込む
【北京=阿部哲也】中国商務省は16日、1~9月の世界から中国への直接投資額(実行ベース、金融除く)が前年同期比1.4%減の873億6千万ドル(約9兆2800億円)だったと発表した。中国の景気減速や人件費上昇を警戒し、製造業を中心に対中投資を絞り込む動きが広がっている。日本からの投資が43%減少したほか、欧米からも大きく減った。
先進国からの投資減少が目立った。欧州連合(EU)からは18.8%減り、米国からも24.7%減少した。今年に入って日本企業が対中投資を大幅に減らす動きが目立っていたが、ここにきて欧米からの投資も急速に減り始めた格好だ。記者会見した商務省の沈丹陽報道官は「中国の消費市場には巨大な潜在力がある。多くの海外大手企業が対中投資に自信を持っている」と強調した。