2019年4月26日(金)

米カルパース、ヘッジファンド運用停止 4300億円分

2014/9/16付
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【ニューヨーク=伴百江】米国最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員年金基金(カルパース)は15日、高い利回りを狙うヘッジファンドへの投資を停止すると発表した。将来の大きな相場変動時に年金資金が毀損するのを避ける狙い。先進的な運用で知られる同基金に他の年金基金が追随する可能性もある。

世界のヘッジファンドはここ数年、年金基金など機関投資家の資金を取り込んで急成長してきた。カルパースに他の年金基金も追随すれば、ヘッジファンドの運営に大きな影響を与えるだけでなく、世界のリスク資金が細る可能性もある。

カルパースは現在、ヘッジファンド運用会社のファンド24本、複数のヘッジファンド運用会社のファンドを集めた商品であるファンド・オブ・ファンズ6本に投資している。3000億ドル(約32兆円)に上る運用総額の約1.3%にあたる40億ドル(約4300億円)を振り向けている。

ヘッジファンドへの投資を止める理由として「有効な投資戦略だが、仕組みが複雑で運用コストも高い。運用先としては我々の規模が大きすぎる」(テッド・エリオポウロス暫定最高投資責任者)と説明した。

カルパースは、2008年の金融危機後に、将来の大きな相場急落に備え相場変動リスクに強い運用体制に転換する方針を決めた。今年2月に運用リスクを軽減する資産配分を取り入れることを決め、今回の措置につながった。

カルパースは14年6月末までの1年間の運用成績(総利益率)が12.5%のプラスとなり、目標の7.5%を上回った。損失リスクを覚悟してヘッジファンドに投資しなくても、十分な運用利回りを確保できると判断したことも今回の決定の背景にある。カルパースは来年からヘッジファンドに投資した資金を引き揚げ始める。担当者らは別の運用部門に再配置するとしている。

ヘッジファンド業界では年金基金などの機関投資家の要望を受け入れ、運用情報の開示を徹底したり、運用手数料をひきさげたりしてきた。ただ、カルパースのように規模の大きい年金基金の資金を機動的に運用し、高収益をあげるのは難しいとの見方もあった。

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