独ボッシュ社長「ディーゼル市場に影響ない」 排ガス不正問題
【シュツットガルト=加藤貴行】自動車部品世界最大手、独ボッシュのフォルクマル・デナー社長は14日、独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス試験の不正問題に関し、「ディーゼル車の市場に影響はみられない。消費者の間にある不透明感を取り除くことが重要だ」と強調した。ディーゼル、ガソリンエンジン向けの主要部品の開発は引き続き重要との考えを示した。
ボッシュの新しい研究開発拠点の開所式の記者会見で述べた。VWの不正自体については真相究明中を理由に、「現時点でコメントできない」と回答を避けた。独メディアなどはこれまで、VWがボッシュと独コンチネンタルのソフトウエアを使い、独断で排ガス試験に合格するよう書き換えていたと報じている。
また、VWが投資選別の一環で電気自動車(EV)などの開発に重点を置く方針を明らかにしたことに関し、デナー社長は「電気駆動技術は重要だが、(ディーゼル、ガソリンの)内燃機関の可能性はまだある」と指摘。自社の開発計画に大きな影響はないと見通した。