2017年11月21日(火)

米、北朝鮮独自制裁を拡大へ 中国の銀行など対象

2017/9/14 18:30
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 【ワシントン=永沢毅】トランプ米政権は国連安全保障理事会が採択した北朝鮮への追加制裁決議に続き、米国独自の制裁措置を拡大する方針だ。北朝鮮と国際金融システムをつなぐ中国の銀行や、北朝鮮と取引関係のある第三国の企業・個人の制裁対象を増やすのが柱。国連決議に加え、独自の取り組みの強化で核・ミサイル開発の資金源を断つことをめざす。

トランプ米大統領(右)と北朝鮮の金正恩委員長=写真はAP

 ムニューシン財務長官は13日放送のFOXテレビで「北朝鮮と取引をしている国との貿易を停止する大統領令の準備ができた」と表明。「使うのは注意が要る」としつつ「北朝鮮をテーブルに着かせるため、経済制裁を用いる」と力説した。

 国連安保理が11日に採択した追加制裁は石油の全面禁輸ではなく上限規制となり、当初案より厳しさが薄れた。トランプ政権は内容を補完・強化して北朝鮮を追い込むためにも、独自制裁の強化が必要と判断した。

 柱の一つは、北朝鮮にとって国際金融システムとつながる窓口となっている中国の銀行への制裁だ。「我々は中国の銀行や企業に対し、ビジネスの相手として北朝鮮か米国かを選ばせることができる」。12日の米下院外交委員会でロイス外交委員長は中国農業銀行など中国の金融機関の名を挙げ、こう批判した。

 トランプ政権は6月、北朝鮮との不正な金融取引に関わったとして中国に拠点がある丹東銀行を制裁対象に指定し、米金融機関との取引を禁止した。名前が挙がった中国農業銀行など他の銀行も制裁対象に加わる可能性がある。北朝鮮を国際金融システムから遮断し、核・ミサイル開発にかかわる資金洗浄を防ぐ。

 もう一つは、北朝鮮と取引・貿易関係のある第三国企業への制裁だ。外貨獲得を阻止するため、対象者の米国内の資産を凍結し、米国人との取引を禁じる。米国はすでに段階的に対象を広げてきた。北朝鮮との貿易関係の強化に動くロシアも念頭にあるが、主な対象は北朝鮮の貿易の9割を占める中国だ。

 これらの措置は北朝鮮への直接的な打撃にとどまらず、中国に北朝鮮への影響力行使を促す狙いがある。中国銀行など中国の大手国有銀行は最近、北朝鮮人名義の口座取引の大半を停止した。中国独自の圧力強化ともいえるが、米国の制裁強化の対象となることを避ける意図が透ける。

 トランプ政権はこうした中国の動向を見極めつつ、実際の追加制裁に踏み切るタイミングをうかがう構えとみられる。

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