2019年2月24日(日)

ギリシャ、改革案法制化に着手 野党の協力が焦点に

2015/7/14付
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【アテネ=鳳山太成】ギリシャ政府は13日、欧州連合(EU)から金融支援を受けるのに必要な財政改革案の法制化に着手した。増税や年金改革などの法案を15日までに議会で通すことを求められており、チプラス首相は与野党の党首らと水面下で調整を始めた。改革に反対する与党議員の造反を抑え込み、野党の協力をどれだけ取り付けられるかが焦点となる。

ユーロ圏19カ国は13日の首脳会議で、ギリシャが財政法案を議会で可決すれば、3年で820億ユーロ(約11兆円)超の支援実施に向けた手続きに入ることで合意した。ギリシャの命運はチプラス政権が15日までに法案を通せるかにかかっている。

13日午後、チプラス氏は各党首を集めた非公式会合を開き、法案への賛成を呼びかけた。法案は14日にも採決を始める予定だ。ギリシャ議会は300議席の一院制。チプラス氏が率いる急進左派連合(SYRIZA)は149議席で過半には足りず、13議席の「独立ギリシャ人」と連立を組んでいる。反緊縮を掲げる与党SYRIZA内には、財政改革に反発する議員も多い。

SYRIZAのラファザニス・エネルギー相は13日、「法案には賛成しない」と明言した。独立ギリシャ人党首のカメノス国防相も同日、「国有資産の売却などの法案には賛成できない」と述べた。地元メディアによると、SYRIZAから30人ほどの造反者が出るとの見方がある。

一方で野党は改革案に賛成の立場だ。76議席を持つ最大野党、新民主主義党は13日に会議を開き、法案に賛成する方針を確認した。17議席を持つ中道政党ポタミのテオドラキス党首は同日、「議会は遅滞なく必要な決断を下すことを望む」との声明を出し、チプラス政権への支持を示した。可決にはEU寄りの野党の協力が欠かせない。

世論の動向もカギを握る。15日までに議会で審議する法案は増税や、貧しい年金生活者への特別給付の廃止など国民生活に厳しい負担を強いる内容だからだ。13日には反EUを訴えるデモが起きたが、チプラス氏への批判はまださほど大きくはなっていない。

議会で法案を通せなければ、EUとの金融支援交渉は宙に浮く。20日に欧州中央銀行(ECB)が保有する同国国債の償還を控えており、資金繰りが厳しいギリシャにとって早期の支援獲得が急務となっている。

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