仏イリアッド、米Tモバイルの買収断念

2014/10/14付
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【ロンドン=黄田和宏】フランスの新興通信会社イリアッドは13日、米携帯電話4位のTモバイルUSの買収を断念すると発表した。Tモバイルの親会社ドイツテレコムがイリアッドの示した再提案を拒否したことを受けて、条件の見直しは困難と判断した。Tモバイルを巡っては、ソフトバンク傘下で米3位のスプリントも買収を撤回しており、米携帯業界の再編機運はひとまず落ち着きそうだ。

イリアッドは7月末、Tモバイルの株式の56.6%を150億ドル(約1兆6000億円)で取得する買収案を示した。Tモバイルの経営陣が提示額の低さなどを理由に最初の提案を拒否したことを受けて、イリアッドは買収条件の改善に向けて投資ファンドなどと協議。ファンド2社や大手金融機関の支援を取り付け、取得株式の比率を67%に高める改善案を示した。

これに対して、ドイツテレコムやTモバイルの経営陣は交渉に応じず、イリアッドはさらなる提案内容の見直しは同社の財務内容の悪化や株式価値の希薄化につながると判断した。

米携帯通信業界では、規制当局が4社から3社への再編に難色を示しており、スプリントは8月上旬にTモバイルの買収を断念した。今回のイリアッドの買収撤回で、Tモバイルの売却を探るドイツテレコムは売却候補を失った格好だ。今後はAT&Tとベライゾン・ワイヤレスの上位2社をまじえた顧客争奪戦が一段と厳しさを増しそうだ。

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