2019年2月18日(月)

米キューバ、国交正常化へ弾み 59年ぶり首脳会談

2015/4/13付
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【パナマ市=吉野直也】オバマ米大統領とキューバのカストロ国家評議会議長は11日、訪問先のパナマ市で約1時間会談した。両国首脳の会談は59年ぶりで、1961年の国交断絶後は初めて。1月から始まった国交正常化交渉に弾みがつくのは確実で、東西冷戦の「遺物」だった米キューバの対立は解消に向けて大きく動き出す。両国関係は歴史的な転換を迎えた。

「これが歴史的であることは明らかだ」。オバマ氏は11日の会談の冒頭、高揚しながらこう切り出した。そのうえで「米キューバの歴史は複雑で、長年の間に多くの不信が生じた」と半世紀以上にわたって敵対してきた歴史を振り返った。

オバマ氏が生まれた61年、米キューバは断交した。翌年には核戦争の寸前までいったキューバのミサイル危機が起きた。オバマ氏の人生は米キューバの対立の歴史とも重なる。

オバマ氏は会談で「両国は未来への道を進む立場を共有している」と表明。キューバのテロ支援国家指定の解除に関する最終決断を「数日中」にすると伝えた。

カストロ氏は人権や自由など「あらゆる課題を議論する用意がある。テロ支援国家指定解除に関して早急な判断をするとのオバマ氏の発言を評価する」と答えた。一方で「同意しないこともあるだろう。大変な忍耐が必要だ」と語り、結論を急がない立場を示した。

経済の困窮にあえぐ社会主義国キューバにとって米国との国交正常化は欧州やアジアを含めた他国からの投資拡大の呼び水になる。半面、米側が求める人権問題の改善などは「内政干渉」との反発が根強い。カストロ氏の発言からは米側ペースで交渉が進むことへの警戒もにじんだ。

キューバとの国交正常化交渉は昨年12月にオバマ氏が発表した。そこに至るまで両国は1年半の秘密交渉を続けた。1月に開始した両国の高官協議はこれまで3回。キューバは経済制裁と連動するテロ支援国家の指定解除を要求。米側は大使館の設置を訴え、議論は膠着していた。

10、11両日にパナマ市で開いた北米、中南米35カ国の米州首脳会議の機会をとらえてオバマ、カストロ両氏は会談した。オバマ氏は会議閉幕後の記者会見で「キューバに体制転換を求めるつもりはない。米国の脅威ではない」と明言した。

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