インド、シャオミ製スマホに販売一時停止命令 特許訴訟で高裁
【ニューデリー=岩城聡】インドで、スウェーデンの通信機器大手エリクソンが申し立てていた中国のスマートフォン(スマホ)メーカーの北京小米科技(シャオミ)の特許権侵害について、デリー高等裁判所は12日までに、小米と同社と提携しているインドのインターネット通販大手フリップカートに対して、インドにおける端末の輸入や販売を来年2月5日まで停止するよう命じた。
今後、フリップカートと小米の両社は、これまでインドで販売してきた3Gなどのモバイル技術を利用した端末と、それによって得た売り上げの詳細を明示する必要がある。エリクソンは、こうした端末の製造に自分たちの技術が不可欠だったと主張している。
小米は今年7月にインドのスマホ市場に参入した。同国では、販売手法をインターネット通販に限る戦略で事業を開始したものの、同社の低価格スマホに対する消費者の関心は高く、ネットでの販売で売り切れが続くなど人気が高まっていた。
インドは3カ月間の販売台数が1千万台を超えるなど急速にスマホの普及が進む。海外進出を本格化する戦略の小米にとって、同国は今後の成長に欠かせない市場なだけに、経営への打撃も大きくなる可能性がある。
一方、インドの携帯端末メーカーも高度な技術を擁する製品を生産するようになってきている。ただ、インド企業は知的財産権に関する認識が甘く、インド企業が特許侵害に関する訴訟に巻き込まれる傾向がある。