米、CEOの引責辞任増加 02年以来の高水準

2017/7/12 11:32
保存
共有
印刷
その他

【ニューヨーク=伴百江】米国の主要企業の最高経営責任者(CEO)が業績不振で引責辞任に追い込まれるケースが増えている。米調査会社の調べによると、CEOの交代事例のうち、業績不振による引責辞任の比率が2002年以来の高水準になった。特に小売業界や石油掘削業界での辞任が目立つ。コーポレートガバナンス(企業統治)の向上で、取締役会がCEOの手腕にこれまで以上に目を光らせていることが増加につながっているようだ。

米調査会社コンファレンス・ボードがS&P500種株価指数に採用されている企業のCEOの交代について調査した。16年にCEO交代を発表した63社のうち、業績不振による引責辞任の比率は17.1%と、02年の21.2%以来の高い水準になった。業績不振以外の理由は、CEOの定年やM&A(合併・買収)に伴う交代などだ。

業種別にみると、石油掘削業界のCEO交代に占める引責辞任の比率は75%と最も高かった。原油価格の下落による業績悪化が響いているとみられ、前年の25%から跳ね上がった。

次いで高いのは小売業界の50%で、前年の14.3%から急上昇した。アマゾン・ドット・コムなどのIT(情報技術)企業に顧客を奪われ、店舗閉鎖や人員削減が相次いでいるため。事務用品大手ステープルズのCEOだったロン・サージェント氏は昨年、業績向上を目指して計画した競合他社との合併を実現できなかったことを理由に辞任した。

金融・保険業界も、15年は0%だった比率が16年は20%に上昇した。米銀大手ウェルズ・ファーゴのCEOだったジョン・スタンフ氏は昨年、不正営業事件で株価が急落し、辞任した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]