2019年9月20日(金)

ロシア、インドに原発12基建設 首脳会談で合意

2014/12/12付
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【ニューデリー=岩城聡】インドを訪問しているロシアのプーチン大統領は11日、首都ニューデリーでモディ首相と会談し、インドにロシア製原子力発電所を新たに建設することなどで合意した。ウクライナ危機で欧米との対立を深めるプーチン氏は会談で、軍事ヘリコプターをインドで生産することも提案。「メーク・イン・インディア(インドでつくろう)」を標榜するモディ氏に配慮を見せた。

モディ首相は会談後の記者会見で「ロシアは我が国の強さを支える柱であり、最も重要な防衛パートナーだ」と強調した。プーチン大統領は「今こそ、戦略的パートナーシップをより強化する時だ」と応じ関係強化を目指す考えを示した。

両首脳は今後20年間でインドにロシア製原発を少なくとも12基建設することで合意した。インドではロシアの技術協力を受けた南部タミルナド州のクダンクラム原発が稼働しており、さらに協力を深める。プーチン氏は「ロシアは20基以上の原発の建設をする用意がある」とインドからの受注に期待を示した。

両首脳は年間約100億ドル(約1兆2000億円)の2国間貿易額を、2025年までに300億ドルにすることでも合意した。

モディ首相は「ロシアは、軍事・民間両用のロシア製最新型ヘリコプターのインド国内での生産を提案してくれた」と明らかにした。実現すれば、インドへの海外の防衛技術の移転による防衛装備品の初めての国内生産となる。

世界最大の兵器輸入国であるインドにとって、ロシアは最大の調達先になっており、インドの兵器輸入額の75%をロシア製が占める。両首脳は最新の戦闘機の開発や共同生産についても協議した。インド軍の訓練をロシアが支援することも合意した。

インドは兵器調達などでつながりの深かったロシアとの協力を拡大することで、中国に対抗することを狙っている。中国の協力により隣国パキスタンが防衛装備の近代化を進めていることも背景にある。

一方、ウクライナ問題を巡って欧米との対立を深めるロシアは、欧米の経済制裁により年間約400億ドルの経済的損失を被る見通しだ。こうした中、対ロ制裁に加わっていないアジアの新興国を重視する姿勢を強めている。主要輸出品である天然ガスの欧州での需要が減少する中、高い経済成長が見込めるインドを新たな売り込み先として確保する狙いもある。

現在、ロシアのガス輸出の7割が欧州向けだが、欧州の景気低迷や欧ロ関係の悪化で需要が減ると想定されている。このため、ガスの売り先の多様化を、プーチン大統領はアジアの新興国へのトップセールスを通じて中長期の資源収入を確保する戦略を着々と進めている。中国とはすでに、30年間にわたって年間最大380億立方メートルのガスをパイプラインで輸出することで合意していた。

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