2019年5月25日(土)

ABインベブ、SABミラー買収を正式決定 13兆円で

2015/11/11 19:30
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【ジュネーブ=原克彦】ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)は11日、2位の英SABミラーを710億ポンド(約13兆円)で買収することを正式に決めたと発表した。独占禁止法に抵触するのを回避するため、SABが米国に持つ合弁会社の株式を120億ドル(約1兆5千億円)で売却する。食品会社で過去最大のM&A(合併・買収)は2016年後半に完了する見通しだ。

インベブとSABは10月に買収の条件などで基本合意に至り、資産査定などの手続きを進めてきた。インベブがSAB株を1株当たり44ポンドで買い付けるなどの条件は変えていない。インベブのカルロス・ブリト最高経営責任者(CEO)は電話会見で「この統合は成長の好機となり、すべての利害関係者に利益もたらす」と話した。

米国ではSABミラーが58%を出資する米ミラー・クアーズの株式を、合弁相手である米モルソン・クアーズに売却する。米国で人気が高い「バドワイザー」や「バドライト」を主力商品に持つインベブは既に同国で5割近くのシェアを持ち、SABを買収すれば米司法省に資産売却を迫られるのは確実とみられていた。

インベブはミラー・クアーズを手放すことで独禁法対策で先手を打つのと同時に、買収のために調達する借入金の返済負担を減らすこともできる。一方、モルソン・クアーズはミラー・クアーズの完全子会社化で北米市場で2位の地位を確実にし、物流や販売促進などを効率化しやすくなる。

発表によると、インベブはSABの買収完了から4年後には相乗効果として年間14億ドルの経費削減につなげる計画。コスト削減のうち35%は本部や地域本部の統合、25%は生産拠点や物流の集約で得られるとみている。

今後は中国などでも独占禁止当局への対応に迫られる公算が大きい。中国当局との協議について聞かれたブリトCEOは「コメントするにはまだ早い」と言及を避けた。

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