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海外メディア、「改憲勢力3分の2超」に焦点

参院選の結果について海外メディアは「安倍晋三首相の目標が近づいた」(米ニューヨーク・タイムズ電子版)など憲法改正に前向きな勢力が3分の2を超えたことに焦点を当てて報じた。世論には慎重な意見もあるとして、実際に改憲にこぎ着けるまでは時間がかかるとの指摘も目立った。

米CNNテレビは安倍首相が改憲で日本の軍事力の活用範囲を広げようとしていると説明し、改憲議論に弾みがつくことで「アジアの地政学に変化をもたらしうる」と指摘した。

英フィナンシャル・タイムズは安全保障を重視して自民党に投票した人や、改憲に反対するため初めて共産党に投票した長年の自民党支持者らの声を紹介。日本の世論が改憲を巡って割れている現状を取り上げた。

米ウォール・ストリート・ジャーナルは英国の欧州連合(EU)離脱決定や米大統領選でのドナルド・トランプ氏の台頭など政治の現状への不満が日本では高まらない理由を分析。労働市場が閉鎖的で外国人が少ないことや企業トップの報酬水準が欧米ほど高くないことを挙げた。

中国の各メディアも改憲の動きを注視する評論記事を伝えた。中国共産党機関紙「人民日報」系の環球時報(電子版)は、日本の有識者の発言を引用する形で「改憲はかつてない新しい段階に入る」と指摘。そのうえで「アジアの隣国は日本軍国主義の復活への警戒を高めざるを得ない」とした。

国営新華社通信は11日午前、「改憲まではなお遠い」と題した評論を配信。「日本国民の改憲への関心は高くない上、アベノミクスの失敗などで日本経済は良くない。改憲勢力内で何をどう改正するかの意見も統一されていない」とし、「改憲はすぐにはできない」との見方を紹介した。

韓国では11日付の韓国紙・朝鮮日報が「安倍・右翼の60年の改憲の野望、国民投票だけ残った」と題した記事で憲法の改正手続きや9条の条文をイラストで詳しく説明し「歴代のどの選挙の時よりも(改憲の)目標に近づいた」と評価した。

中央日報は同日付の社説で「日本をいつでも戦争を起こせる普通の国家に変えようという安倍首相の野望が一段と現実になった」とした。

台湾主要紙の聯合報は電子版で「憲法改正に向け3分の2の壁を越えた」などと報道。蘋果日報(アップル・デーリー)の電子版は憲法改正を憂慮する中韓の動向に関する分析記事を掲載した。

台湾では5月に台湾独立志向を持つ民主進歩党(民進党)政権が発足。独立を警戒する中国との関係が後退していることから、東アジアの安全保障に対する関心が高く、各紙は軒並み憲法改正に焦点を当てている。

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