パリ、テロ連鎖 仏大統領「脅威は終わっていない」

2015/1/10付
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【パリ=竹内康雄】パリで起きたフランス週刊紙「シャルリエブド」銃撃事件に関連し、仏治安当局は9日、逃走していたアルジェリア系フランス人の兄弟が立てこもるパリ北東の印刷工場と、別の男が籠城していたパリ東部の商店に突入、容疑者3人を殺害した。人質4人が死亡し、7日に発生した連続テロの犠牲者は合計17人となった。2つのテロは容疑者が連携して起こしたとみられる。欧州各国はテロの続発への警戒を続けている。

オランド大統領は事件収束を受けて国民向けに演説し、「フランスは勇敢に戦ったが、(テロリストの)標的になっている脅威は終わっていない」として国民に引き続き警戒するよう呼びかけた。バルス首相は仏テレビ番組で「容疑者を射殺するしか解決の方法はなかった」と理解を求めた。

立てこもり事件は9日に立て続けに発生した。パリ北東30キロの地点では、仏週刊紙銃撃事件を起こした兄弟が抵抗。パリ東部のユダヤ系商店では、パリ南部モンルージュで女性警官を殺害した男が複数の人質を取って立てこもった。

仏特殊部隊は9日午後5時すぎ(日本時間10日午前1時すぎ)に両地点にほぼ同時に突入。激しい爆発音や銃声が響くなか、容疑者3人を殺害した。射殺された兄弟はサイド・クアシ(34)、シェリフ・クアシ(32)の両容疑者で仏週刊紙銃撃事件の実行犯。パリ東部で籠城したのがアメディ・クリバリ容疑者(32)。

パリ北東の事件では建物内に残っていた男性1人は無事だったものの、パリ東部では人質4人が犠牲になったほか、重傷者もいる。仏検察によると、人質は特殊部隊の攻撃で死亡したのでなく、容疑者が立てこもり直後に殺害した可能性が高いという。

仏検察は9日夜の記者会見で、クリバリ容疑者が立てこもったユダヤ系商店に爆弾が仕掛けられていたことを明らかにした。クリバリ容疑者は立てこもっている最中に「兄弟を殺害すれば人質を殺害する」と話していたといい、仏当局は2つの事件が連携していたとみて捜査を続ける。

実行犯はすべて死亡したとみられるが、事件に何らかの形で関与した人物が逃走しているもよう。クリバリ容疑者が立てこもっている際に、仲間に電話して他の場所を攻撃するよう求めていたとの証言もある。仏当局はなお16人の身柄を拘束しており、事件の全容解明をめざす。

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