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国際社会、タイ軍事政権を非難 ウイグル族を中国に強制送還

【バンコク=小谷洋司】タイ軍事政権が中国新疆ウイグル自治区から逃れてきたトルコ系イスラム教徒ウイグル族の一部を中国に強制送還したことに、国際社会から非難が集まっている。米国務省のカービー報道官は9日(日本時間10日)の記者会見で「(送還された人々が)過酷な扱いを受ける恐れがある」とタイを名指しで批判。トルコではタイの領事館が襲撃を受ける事態も起きた。

タイ政府は8日夜にウイグル族109人を中国に送還した。密入国者として昨年拘束したウイグル族の一部で、タイ政府は「中国政府からの証拠に基づき中国国籍を確認した」としている。これに対し国際機関や人権団体から批判が噴出した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の幹部は「目に余る国際法違反」と発言。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは10日「北京の圧力に屈し、人々から身の安全を奪った」と批判した。アムネスティ・インターナショナルも「(タイ政府は)最悪の処罰を宣告したに等しい」として、送還後の迫害への強い懸念を表明した。

タイのプラユット暫定首相は10日「中国政府は人々の身の安全を保証した。タイ政府や国際機関が人を派遣して彼らの安全を確認することも認めた」などと述べ、理解を求めた。タイ政府によると国籍が確認できていない約60人のウイグル族がなお残っており、その処遇が焦点となる。

トルコでは8日夜、今回の強制送還に抗議する人々がイスタンブールにあるタイ領事館を襲撃し、窓ガラスが割られるなどの被害が出た。トルコ政府も9日「タイ政府の行動を遺憾に思う」とする声明を出した。

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