「APECブルー、永遠に」習主席、歓迎夕食会でスピーチ
【北京=阿部哲也】「"APECブルー"が永遠に続きますように」――。中国・北京で10日夕開いたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の歓迎夕食会で、主催した中国の習近平国家主席の乾杯のスピーチが話題を集めた。習氏は「この数日間、毎朝起きると、まず空気がいいかどうか確認してきました」と、大気汚染で中国のイメージが悪化することを恐れていた真情を吐露した。
中国政府は会議中の青空を「演出」するために工場の操業を停止したり、車両通行規制を強めたりしてきた。習氏は「人が努力し、天が助けてくれたため、最近の空気は悪くない」と指摘。「この青空を『APECブルー』と呼んで一時的なものだと指摘する人がいるが、ぜひ永遠に続いてほしい」と締めくくった。
習氏がジョークでも話すように照れくさそうな様子で語ったため、会場付近にあるメディアセンターでもつられて笑いが起きていた。習氏は「これからは環境保護の仕事をしっかりやっていきたい」とも強調しただけに、"公約"の実行度合いが試されそうだ。