国連総会、シリア即時停戦求める決議採択

2016/12/10 10:37
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【ニューヨーク=高橋里奈】国連総会は9日、シリア内戦の即時停戦を求める決議を賛成多数で採択した。日米など122カ国が賛成し、中ロやシリアなど13カ国が反対、36カ国が棄権した。停戦を巡っては、安全保障理事会で5日に中ロが拒否権を発動し、北部アレッポの停戦決議案が否決されたばかり。米ロ対立で機能しない安保理にいらだちを募らせる加盟国が、総会を舞台に国際社会の意思を示した。

決議はシリアで1350万人以上が人道支援を必要としている「悲惨な人道状況の悪化を深く懸念する」とし、即時の停戦を求めた。また安保理に対し「シリア危機への対策をとることによって、国際平和と安全の維持という責任を果たすよう促す」と警告した。

193カ国が参加する総会の決議は、安保理決議と異なり法的拘束力はない。だが安保理ではロシアと欧米の対立で、打開策がとれない。

同日の総会では米国のサマンサ・パワー国連大使が「ロシアとアサド政権に大虐殺をやめさせるための投票だ」と強調。一方でロシアのチュルキン大使は「ロシアは戦争をやめるため努力している。アサド政権の要求に基づき、テロリストとの戦いのため軍事支援をしている」と説明した。

シリアではロシアが支援するアサド政権軍と、欧米が支える反体制派の内戦が泥沼化。特にアレッポが激戦地となっており、ロシアとアサド政権軍が攻勢を強めて人道危機が深刻化している。

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