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カタルーニャ、独立支持8割超 政府と対立、道筋険し

【バルセロナ=竹内康雄】スペイン北東部カタルーニャ州で9日実施された住民投票で、スペインからの独立を支持する意見が8割を超えた。州内で独立に向けた動きが勢いづくのは確実だ。だが中央政府は反対姿勢を崩しておらず、州は独立をどう実現させるかの道筋を描けていない。

「我々が目指すのは公式な投票だ」。マス州首相は9日、記者団に語った。住民投票は当初は州法に基づく形で実現を目指したが、憲法裁判所の凍結命令で「非公式な住民への意見聴取」に変更した。憲法裁は非公式投票も差し止めを命じたが、州は表現の自由を盾に強行した。

だが非公式なため、独立反対派の多くは投票に参加していないとみられ、民意を表したとは言いがたい。州首相は結果を中央政府のラホイ首相に伝え、公式投票を求める構えだが、首相が議論に応じる兆しはない。

「スペインの地方分権は過度に進み、連邦制の米国やドイツを上回るほどだ」とラホイ首相は嘆く。スペインでは外交や防衛をのぞき、各州が教育や医療、労働など幅広い権限を持つ。このため地方で放漫財政がはびこり、スペインが経済危機に陥る一因となった。ラホイ政権は一定の中央集権化が不可欠と考える。

9月の英スコットランドの住民投票では独立は否決されたものの、キャメロン英首相は自治権の拡大を約束せざるを得なかった。ラホイ首相が住民投票の実施に反対なのは、そもそも地方分権が政府が目指す方向と真っ向から対立するからだ。

州の中央政府への要求は、独立よりも州の裁量拡大という面が強い。最優先は徴税権の拡大だ。カタルーニャはスペイン全体の国内総生産(GDP)の2割を生み出すが、税収の24%は中央に徴収され、戻ってくるのは9%あまり。州の失業率悪化、公的サービスの削減を目の当たりにし、カタルーニャ州民は中央への不満を強めた。

独立を支持する関係者からは、16年予定の州議会選を15年早々に前倒しする案も出始めた。だが中央政府のかたくなな姿勢が変わらない限りは、対話の糸口をつかむことすら難しいのが現状だ。

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