習主席、四川地震で迅速対応指示 指導部への批判警戒

2017/8/9 19:13 (2017/8/9 21:31更新)
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【北京=高橋哲史】中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州で8日夜にマグニチュード(M)7.0の地震が発生し、習近平国家主席はただちに被害の拡大を最小限に抑えるよう関係当局に指示した。秋の共産党大会に向けて指導部の人事を話し合う重要会議のさなかだけに、対応のまずさを批判される事態を警戒しているもようだ。

地震は8日午後9時(日本時間同10時)すぎに起きた。夜間で詳しい被害状況がなかなか伝わってこないなか、中国国営の新華社は9日未明に「習主席はただちに重要指示を出し、観光客や被災者を避難させ、人的な被害を最大限減らすよう求めた」と速報した。

習氏ら党指導部のメンバーのほとんどは、引退した長老らと党大会後の新体制を話し合うために河北省の保養地、北戴河に滞在しているとみられる。新華社は9日、党内序列5位の劉雲山・政治局常務委員が北戴河を訪れ、関係者を慰問したと伝えた。

こうしたなかで救出活動が遅れて被害が拡大すれば、指導部に批判の矛先が向かうのは避けられない。習氏は「救難部隊を迅速に組織し、負傷者を全力で救出せよ」とも訴えた。

今回の被災地は、2008年5月に起きた四川大地震の震源地から200キロほどしか離れていない山間部だ。

死者・行方不明者がおよそ8万人に達した四川大地震の際は直後に温家宝首相が現地入りし、陣頭指揮を執った。しかし、多くの人が倒壊した建物の下敷きになり、救助活動の遅れが犠牲者の拡大につながったとの指摘は多い。

四川大地震では多数の学校が倒壊し、子どもたちの犠牲も膨らんだ。母親らによる抗議活動が広がり、社会の不安定化につながった面もある。

今回の震源地は08年に比べ都市部から離れた人口の少ない地域で、犠牲者が大幅に膨らむとの見方は少ない。それでも党大会を控えた政治的に微妙な時期だけに、救助活動に抜かりがないよう念には念を入れる習指導部の姿勢がうかがえる。

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