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新経済圏で中ロ首脳協調 シルクロード構想で一致

【モスクワ=山田周平】中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は8日、モスクワで首脳会談を開いた。中国と欧州を陸路で結ぶ経済圏「シルクロード経済ベルト」構想を推進するため、中ロが中央アジアのインフラ整備で協調することや、米国によるミサイル防衛システムの配備拡大に反対することで一致した。経済・政治の両面で米国への対抗軸をつくる意思を鮮明にした。

習氏はモスクワで9日開く対独戦勝70年記念式典に出席するため、訪ロした。習氏が2013年3月に国家主席に就いて以降、中ロ首脳会談は12回目だ。南シナ海の領有権やウクライナ情勢で国際社会と摩擦を抱える両国の接近ぶりが目立つ。

会談で両首脳は「戦略的パートナーシップ」を深めるとする共同声明に署名した。声明は中ロ関係が「歴史上、最高の水準にある」と評価し、米国による「ミサイル防衛の展開は国際情勢に良くない影響を与えている」と批判した。

シルクロード経済ベルトの実現に向け、中国がロシア、カザフスタン、ベラルーシなど旧ソ連諸国で構成する経済圏「ユーラシア経済同盟」と連携するとの共同声明にも署名。中国主導で年内に発足するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の資金を活用することを盛り込んだ。

首脳会談に合わせ、双方は合計32件で協力文書に署名した。エネルギー関連では、ロシア国営ガス大手ガスプロムと中国国有の中国石油天然気集団(CNPC)が西シベリアの天然ガスを中国に供給するパイプラインの建設を進めることで一致した。

交通インフラでは、モスクワと北京を結ぶ高速運輸ルートを整備する方針を確認した。航空宇宙分野では、中国とロシアがそれぞれ運用している人工衛星測位システム「北斗衛星導航系統」と「グロナス」を相互利用する技術の研究で合意した。

中国の習指導部は陸と海の現代版シルクロード「一帯一路」の構想を掲げる。3兆数千億ドルある外貨準備をAIIBなどを通じて関係国に融資。中央アジアからのガスパイプライン、中東からの原油の海上輸送など資源確保の基盤を強化する青写真を描いている。

習氏は7日にカザフでナザルバエフ大統領と会談し、陸上ルートであるシルクロード経済ベルトでの協力で一致した。10日からのベラルーシ訪問では「中国・ベラルーシ工業園区」の開発促進などで合意する予定で、着々と布石を打っている。

ロシアのプーチン政権はウクライナを巡る欧米との対立やギリシャ債務問題の再燃による欧州経済の停滞を背景に、アジア重視の姿勢を強めている。主力のエネルギー輸出などでアジアの成長力を取り込むため、中国の構想に乗っかる形だ。

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