中国株7年ぶり高値 上海指数、住宅市場から資金流入

2015/4/8付
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【上海=土居倫之】中国で株式市場に投資マネーが流入する動きが鮮明になっている。上海総合指数は8日、一時約7年ぶりに心理的な節目の4000台に乗せ、売買代金も過去最高を更新した。住宅市況の悪化で投資マネーが株式市場にシフトしており、相場の割高感も強まっている。

上海総合指数は午後の取引で一時前日比1%高の4000を付けた。昨年末と比べた上昇率は23%に達する。売買代金は8391億元(約16兆3600億円)と過去最高を更新。同日の東証1部の6倍強となった。

15日に発表予定の1~3月期の実質経済成長率は7%前後に減速する見通し。企業業績も減速するなかで株高が続く。市場では「(個人向け高利回り商品の)理財商品と住宅市場に代わって株式市場が個人の投資資金の受け皿になっている」(準大手の中原証券の張青アナリスト)との分析が多い。

加えて株券などを担保に証券会社から資金を借り入れて投資資金を膨らませる信用取引が株高を加速させている。証券監督当局がたびたび証券会社に調査に入り、行きすぎた信用拡大をけん制しているが、効果は限られている。信用取引残高は1兆5千億元を超え、連日で過去最高を更新している。

急激な株高で割高感も強まっている。中国工商銀行など時価総額の大きい主力株は上海・香港市場に重複して上場するケースが多い。為替の影響を除くと、理論上は株価が同水準になるはずだが、実際には同じ銘柄でも上海が香港の株価より平均で約3割高くなっている。

このため一部資金は上海から香港にシフトしているもようだ。8日は昨年スタートした上海・香港の株式相互取引制度を利用した中国本土から香港への株式投資額が初めて一日の限度額である105億元に達した。香港ハンセン指数は前営業日比3.8%高と急上昇した。

中国では日米欧など先進国のように個人が自由に海外の株や債券を買うことができない。このため個人の余剰資金が中国国内で値上がりが見込める特定の分野に集中し、投機色が強まる傾向がある。2007年には空前の株式ブームが起き、上海総合指数は6000台まで上昇した。その後株式相場が急落すると、投資資金は住宅や理財商品などにシフトしていた。

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