米、シリア追加経済制裁へ 攻撃巡り安保理紛糾 - 日本経済新聞
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米、シリア追加経済制裁へ 攻撃巡り安保理紛糾

【ワシントン=川合智之、ニューヨーク=高橋里奈】シリアに対し巡航ミサイルによる攻撃に踏み切った米トランプ政権が外交・軍事両面でシリアへの圧力を強めている。ムニューシン米財務長官は7日、対シリア追加経済制裁を近く発表すると発言した。7日の国連安全保障理事会の緊急会合では、ヘイリー米国連大使がシリアに対し、今後の展開次第ではさらなる軍事行動をとると警告。シリアの後ろ盾のロシアは強く反発している。

ムニューシン氏は南部フロリダ州で記者団に「(シリアへの)制裁は極めて重要な手段だ」と述べ、アサド政権の資金獲得手段を縛る制裁を強化する方針を示した。米企業との取引禁止や資産凍結の対象を拡大するとみられる。

一方、国連安全保障理事会は7日、米軍のシリア攻撃を巡り緊急会合を開いた。緊急会合はロシア寄りのボリビアが開催を要請。議長でもあるヘイリー米国連大使は「アサド政権の蛮行を擁護する者は全世界が聞き、公の目にさらされなければならない」として会合を公開した。

ヘイリー大使はアサド政権が4日のシリア北西部の空爆で化学兵器を使ったことは明らかだとし「さらなる行動を取る準備がある」と追加の軍事攻撃を示唆した。

同大使はまた、サリンとみられる化学兵器が使われたことは「人類に対する犯罪」と非難。「もうたくさんだと語るだけでなく、行動の時だった」と述べ、シリア政権軍の空軍基地への攻撃を正当化した。攻撃は「とても控えめなものだった」とも説明した。

また「ロシアが故意にアサド政権に化学兵器の使用を許してきた可能性がある」と非難し、シリアとの同盟関係を「再考すべきだ」と訴えた。トランプ政権は当初、ロシアやシリアに融和的な姿勢を見せていたが、化学兵器の使用疑惑で姿勢を一変した格好だ。

これに対し、ロシアのサフロンコフ次席大使は「米国の違法な行動を強く非難する」と発言。「テロ組織と戦ってきた政権軍への攻撃は、テロを助長するだけだ」と主張し、アサド政権を擁護した。ロシアを名指しで非難した英国のライクロフト大使に対し「外交的でない大人げない非難はやめろ」と言葉を荒らげる一幕もあった。

理事国全15カ国が集まった会合ではロシアとボリビア、ウルグアイの3カ国が米国の攻撃を批判、一方で日英仏伊、ウクライナは米国を支持した。安保理でロシアと共同歩調をとってきた中国は、米中首脳会談を受けて米国批判を控えた。

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