クリントン氏訴追求めず FBI、捜査終了

2016/11/7 11:02
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【ワシントン=吉野直也】米大統領選の民主党候補、ヒラリー・クリントン前米国務長官(69)の私用メール問題をめぐり、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は6日、再捜査の結果を明らかにした。7月の訴追を求めない方針に変わりはないと米議会に書簡で伝えた。8日投開票の大統領選の情勢に大きな影響を与えたFBIの再捜査は事実上、終わった。クリントン氏の追い風になる可能性もある。

6日、米オハイオ州クリーブランドでの集会で演説するクリントン氏(AP=共同)

6日、米オハイオ州クリーブランドでの集会で演説するクリントン氏(AP=共同)

FBIは10月28日に再捜査の方針を公表していた。FBIの最終的な捜査結果は8日の投開票日まで間に合わないとみられていた。共和党候補、ドナルド・トランプ氏(70)はミシガン州での演説で「8日間で65万ものメールを調べることはできない。クリントン氏は最も腐敗した大統領候補だ」と批判した。クリントン陣営は米メディアに「コミー氏が7月の結論を改めて認めたと知って喜んでいる」と歓迎した。

コミー氏は6日の書簡に「FBIの捜査チームは24時間体制で調べた。その結果、我々が7月に出した結論を変えなかった」と記した。多くが以前調べたメールと重複していたとされる。クリントン氏の私用メール問題をめぐっては、コミー氏が捜査再開を表明した10月28日以降、世論調査でトランプ氏が猛追。一時10ポイント超も離れていた支持率が拮抗した。

主な世論調査を平均した米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の支持率は日本時間の5日時点でクリントン氏が46.6%、トランプ氏は44.8%。1.8ポイントの僅差だ。

クリントン氏はFBIの再捜査発表直後から「あらゆる完全な事実を公表すべきだ」と述べ、早期に捜査結果を公開するよう要求した。民主党のハリー・リード上院院内総務は「公的権限を使って選挙に影響を与えることを禁じた法に違反する」と断じた。

クリントン、トランプ両氏の支持率接近を受け、オバマ米大統領もFBIの判断を非難する異例の対応に踏み切り「FBI政局」の様相を呈していた。

クリントン氏は2009~13年の国務長官在任中、私用アドレスで機密情報を含む公務上のメールを送受信していた。15年3月に問題が発覚。FBIが捜査に着手し、16年7月に訴追を求めないことを決めた。

3カ月余り後にFBIが再捜査に乗り出すきっかけとなったのは、クリントン氏の側近のフマ・アベディン氏の別居中の夫、アンソニー・ウィーナー元下院議員の電子端末でみつかった65万にも及ぶメール。送信者はアベディン氏らだった。FBIはウィーナー氏が未成年の少女に性的なメールを送った疑いで調べていた。

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