米雇用、12月は15.6万人増 賃金伸び7年半ぶり水準 - 日本経済新聞
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米雇用、12月は15.6万人増 賃金伸び7年半ぶり水準

【ワシントン=河浪武史】米労働省が6日発表した2016年12月の雇用統計(速報値、季節調整済み)は、景気動向を敏感に映す非農業部門の雇用者数が前月比15万6千人増えた。増加幅は市場予測(18万人程度)をやや下回ったが、賃金の伸びは7年半ぶりの水準を更新。賃上げ圧力の高まりを受けて、米連邦準備理事会(FRB)は17年に利上げ加速を探っていきそうだ。

雇用者の増加幅は好調の目安とされる20万人を2カ月ぶりに下回った。失業率も4.7%と前月から0.1ポイント悪化した。ただ、FRBは労働市場が完全雇用に近づいたとみており、雇用の増加幅は月10万人を上回れば堅調だとみている。11月の増加幅が20万4千人と大きく上方修正されたこともあり、労働環境は底堅く推移している。

とりわけ平均時給が前年同月比2.9%増え、伸び率は09年6月以来、7年半ぶりの高水準となった。雇用が飽和状態に近づけば、賃上げ圧力が高まって、サービス価格の上昇などで物価全体を押し上げる要因になる。

FRBは昨年12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で1年ぶりの利上げを決め、17年の利上げペースも年3回に加速するとの予測を示した。賃上げ圧力の高まりは、こうしたFRBの利上げ加速シナリオを裏付けるものとなる。

トランプ次期政権は米製造業の立て直しに力点を置いている。昨年12月の製造業の雇用者数は1万7千人増え、5カ月ぶりにプラスに転じた。

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