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欧州国境警備隊が発足 難民対策、EU加盟国任せを転換

【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)は6日、EUレベルで域外との国境警備にあたる「欧州国境・沿岸警備隊」を正式発足させた。2015年秋以降に深刻になった欧州での難民危機や相次いだテロ事件で、各加盟国任せのEU域外との国境管理の弱さが問題となったことに対応する。難民らの流入が急増した国に派遣し、各国を支援する。

EUは同日、加盟国ブルガリアとトルコの国境地域で、警備隊発足の記念式典を開いた。EUで難民政策を担うアブラモプロス欧州委員は「EUにとって歴史的な日だ。(新警備隊は)EUが加盟国共通の境界線をしっかりと管理していくというシンボル的な存在になる」と力を込めた。

ブルガリアの対トルコ国境は、シリア難民らが地中海を渡る危険を避けて、陸伝いにEU域内に到達できる「玄関」のひとつとされる。100万人超が欧州へ押し寄せた15年の難民危機の再来を阻止するメッセージを対外的に発信するため、EUは同地域を発足式典の開催地に選んだ。

警備隊はEU加盟国の国境警備の調整を担っている欧州対外国境管理協力機関(フロンテクス)の権限や装備を強化して発足させた。特定の加盟国で難民らの流入が急増した場合、その国の国境警備の強化や非正規移民らの域外への送還などを助ける。年内に少なくとも常時1500人規模の警備隊を確保し、本格稼働させる方針だ。

欧州警備隊は昨秋以降の難民らの急激な流入を受けて、欧州委員会が昨年12月に加盟国や欧州議会へ創設を提案し、今年7月に承認された。

警備隊の創設には、難民問題を巡るハンガリーなど東欧と西欧の分断を解消させるきっかけにしたいとのEUの政治的な狙いもにじむ。難民の受け入れ分担には猛反発する東欧も、境界線の警備を強化する必要性では足並みをそろえる。

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