タイ暫定首相「最終目標は新幹線導入」 訪日控え会見

2015/2/7付
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【バンコク=高橋徹】タイのプラユット暫定首相は6日、バンコクで日本経済新聞などと会見し、日本との協力を検討している長距離鉄道の整備計画について「最終的な目標は新幹線の導入になると思う」との認識を示した。国軍主導の現政権から民政復帰するための総選挙に関しては、治安の安定を前提に「今年末には実施可能になる」と述べた。

8日からの訪日に先立ち、日本メディアのインタビューに応じた。9日に安倍晋三首相と会談する予定。

タイはラオス国境の東北部~東部、バンコク~中部をつなぐ南北の長距離鉄道2路線を中国と共同整備することで合意済み。日本とはミャンマー国境の西部~バンコク~東部を結ぶ東西路線での協力案が浮上している。

プラユット氏は「中国と契約を結んだが、日本が心配する必要はない」と強調。東西線の協議を要請しており、事業化調査を進め資金面などで協力を探りたいと語った。

インラック前政権は日本の新幹線導入に関心を示していた。プラユット氏は「新幹線の信頼性の高さは分かっているが、予算の制約がある」とし、既存鉄道の複線化、「標準軌」と呼ぶ高速大量輸送に適した規格の導入へと段階的に整備を進めていく方針。その先に高速鉄道の導入があるとし、新幹線については「今回の訪日で、自分の目で確かめたい」と話した。

首脳会談ではタイが開発協力するミャンマー南部「ダウェー経済特区」への日本の参画についても話し合う予定。「日本の技術力を信頼している。日タイが投資協力すれば、他国も参画しやすくなる」と期待を示した。

プラユット氏は陸軍司令官だった昨年5月、長引く政情混乱下で前政権を倒すクーデターを首謀し、その後暫定首相に就いた。同氏は「私は独裁者ではない。民主化も否定しない」とし「前政権は(選挙管理内閣のまま)機能せず、反政府派も譲らない。日本のように選挙を経て新政権発足とはいかず、他に道がなかった」と理解を求めた。

民政移管の時期については9月に新憲法を公布、2カ月間で関連法令を整え、最短で年内総選挙の可能性に言及した。ただし「政情が安定しないと遅れる恐れがある」とし、クーデターから続く戒厳令も当面は解除しないと言明した。

タイが目指す民主主義について「欧米や日本と同じだ」としつつも「選挙さえやれば、汚職があっていいわけではない。日本のように問題閣僚が辞任する風土がタイにはない。欧米や日本では(汚職などの)問題が起きないから、理解しにくいだろう」と政党政治家の汚職体質を批判した。

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