2019年1月24日(木)

TPP、各国政府・業界の反応 おおむね歓迎

2015/10/6付
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環太平洋経済連携協定(TPP)は5年半に及ぶマラソン交渉が大筋合意に達し、世界の国内総生産(GDP)の4割近くを占める巨大自由貿易圏が動き出す。TPPは参加12カ国の経済成長を後押しする半面、自由化の逆風に直面する業界もある。各国政府・業界団体、国際機関などは合意をおおむね歓迎しているものの、一部からは失望の声も上がった。

ルー米財務長官は5日の声明で「米国の労働者や企業の機会を拡大し、自由な貿易と投資を促進する」と合意を歓迎した。米議会からの要請を踏まえ「不公正な為替政策の防止へ各国と協調を強める」とも表明した。

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も5日声明を出し「参加国のGDPが世界の40%を占めるという規模だけでなく、貿易や投資の最前線を、莫大な利益を得られる新領域へと導くという点でも重要だ」と指摘した。

米国商工会議所のトーマス・ドナヒュー会頭は5日、「最終的な合意文書を点検するまで判断は留保したい」としつつも、関税や障壁の撤廃で「米の労働者、農家、企業を一気に変えうる」と評価する声明を出した。

米製薬・バイオ事業者の業界団体、米国研究製薬工業協会(PhRMA)のジョン・カステラニ理事長兼最高経営責任者(CEO)は5日、「バイオ医薬品開発データの保護期間(12年)を守れなかったことに失望している」との声明を発表した。一方、米後発薬企業の業界団体、ジェネリック医薬品協会(GPhA)は「世界中の患者が、手の届く価格で医薬品にアクセスできるようになる取り組みを強く支持する」と評価した。

世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は5日、「政治的な意欲と決意があれば、多様な国々でも幅広く複雑な貿易交渉で合意できる証しだ」とし「(交渉の舞台だった)アトランタでの結果がWTO加盟国の励みになることを願う」と加えた。WTOでは多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)が停滞している。

メキシコのグアハルド経済相は「高成長が期待されるアジア太平洋地域の市場に新たな扉を開くことができる」と強調。1994年発効の北米自由貿易協定(NAFTA)を念頭に「メキシコは20年前に歴史をつくり、今日また歴史のページをめくる」と語った。

当初からの交渉参加国であるチリのムニョス外相は「過去20年間の多国間協定の中で最も重要だといえる。我々の国益にも追い風になる」と歓迎し、農産品の輸出拡大に期待感を示した。

韓国政府は「新しいグローバル通商ルールになるTPPの実質的な妥結を歓迎し、地域経済の統合に寄与すると期待する」とのコメントを出した。韓国は日中韓自由貿易協定(FTA)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など地域経済統合の議論に積極的に参加してきたとし「TPPも国益を拡大できるように参加を積極的に検討する予定だ」とした。

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