2018年11月18日(日)

トルコ空港テロから1週間 「イスラム国」深く浸透

2016/7/6 10:03
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【イスタンブール=佐野彰洋】トルコ・イスタンブールの国際空港で起きた自爆テロ事件は発生から1週間がたち、トルコ政府は過激派組織「イスラム国」(IS)による犯行との見方を強めている。実行犯の足取りはISのテロ支援網が国内に深く浸透し、治安対策上の難題となっている現状を示している。

国営アナトリア通信によると、イスタンブールの裁判所は4日、外国人11人を含む容疑者17人の公判前勾留を決めた。

テロは6月28日、欧州・中東有数のハブ空港であるアタチュルク国際空港の国際線ターミナルで発生。銃の乱射と計3回の自爆攻撃により、45人が死亡し、230人以上が負傷した。

地元メディアによると、実行犯3人はそれぞれロシア、キルギス、ウズベキスタンの国籍を保持。3人のうち2人がロシア国籍との情報もある。

当初は人質をとって立てこもる計画だったとされるが、1人がターミナルの外で警察官に呼び止められたことで、失敗したという。

3人は5月下旬から難民らが多く暮らすイスタンブールのファーティヒ地区のアパートに潜伏。近所の住民は「化学物質やガスのような臭いがした」と証言している。

部屋を手配した人物として浮上しているのが、ロシア南部チェチェン共和国出身のアフメド・チャタエフ容疑者だ。戦闘経験が豊富でISでは旧ソ連圏出身戦闘員の勧誘や訓練などを担当しているとされる。

今回のテロだけでなく1月と3月にイスタンブールで起きた外国人旅行者を狙ったテロ事件の首謀者と目されている。

トルコは南隣のシリア内戦の戦闘員や物資の通り道となってきた。トルコ政府は敵対するシリアのアサド政権やクルド人勢力の弱体化を優先するあまり「ISにトルコ国内での戦闘員や物資の調達網構築を許してしまった」(トルコのシンクタンク)との批判を浴びる。

空港でのテロで実行犯は自動小銃や手りゅう弾で武装していた。装備の調達などで組織的なIS支援網が機能した可能性が高い。こうしたネットワークのトルコ社会深部への浸透がテロを防げない一因となっている。

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