2019年2月20日(水)

カタール、12年ぶり開発再開 世界最大級のガス田

2017/4/5 22:26
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【ドバイ=岐部秀光】中東の有力な天然ガス産出国カタールは、沖合に抱える世界最大規模の「ノースフィールドガス田」で凍結していた開発を再開する。米国やオーストラリアが液化プラントの建設を加速し、液化天然ガス(LNG)の最大輸出国としてのカタールの地位を脅かしている現状が背景にある。

カタールが新たに開発を始めるのは南パルスから最も遠い、ノースフィールドの南部。5~7年のうちに生産が始まる見通しだという。カタールのLNG生産能力は年7700万トン。新たにLNG換算で年1500万トンの生産能力が加わる見込みだ。

ロイター通信などによると国営石油会社カタール・ペトロリアム(QP)のサアド・アルカービ最高経営責任者(CEO)は3日、ドーハで「モラトリアムを解除するのは今が適当だ」と述べた。

ノースフィールドガス田はイラン沖合の「南パルスガス田」とつながっている。人口が急増するイランは国内需要をまかなうため南パルスからのガス生産を急速に増やしている。フランスの石油大手トタルは昨年11月、南パルスのガス田開発でイラン国営石油会社(NIOC)と合意した。

カタールは2005年に急激な開発がガスの埋蔵量に悪影響を与えるおそれがないかを調べるため自発的な開発の中止を宣言していた。

世界のLNG市場は生産者にとって競争が激しくなっている。原油価格に連動してLNGのスポット価格もピークから大きく下がった。オーストラリアや米国といった新たな有力輸出国が台頭し、オーストラリアはLNG最大輸出国の座をカタールから近く奪うとみられている。

QPは昨年、傘下のLNG生産会社であるカタールガスとラスガスを統合することを決めており、生産から出荷までの体制の改革を進めている。生産コストの低さを強みとしてシェアを維持したい立場とみられる。

外国企業はカタールのガス田の開発事業への参画に意欲をみせている。プラント輸出などで日本企業にも商機がひろがりそうだ。

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