テレフォニカ、ブラジル社に買収提案 南米事業拡大へ

2014/8/5付
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【ロンドン=黄田和宏】スペインの通信最大手、テレフォニカが南米での事業拡大に意欲を示している。5日、ブラジルのインターネット接続会社グローバル・ビレッジ・テレコム(GVT)に対し買収を提案したと発表した。提示した金額は67億ユーロ(約9200億円)。ブラジル携帯電話市場で最大手のテレフォニカは、GVT買収を通じて、携帯と固定通信を連携したサービスを強化したい考えだ。

テレフォニカは、GVTを保有するフランスのメディア大手ビベンディに対し、120億ブラジルレアル(約5400億円)の現金と傘下のテレフォニカ・ブラジルの株式12%を提示した。テレフォニカは競争の厳しいスペイン国内よりも、通信市場の成長が望める南米に事業を拡大する狙い。

一方、ビベンディは、4月に傘下のフランス携帯2位のSFRを170億ユーロで売却すると発表するなど、通信事業を見直している。

テレフォニカはビベンディの要望に応じて、出資するイタリア通信最大手テレコム・イタリアの株式8.3%を売却する可能性がある。テレコム・イタリアもブラジルの携帯市場で大手の一角を占めており、テレフォニカはブラジルの規制当局から出資比率の引き下げなどの対応を求められていた。テレフォニカは携帯事業のシェア拡大に限界があるとみて、幅広い通信サービスを組み合わせて顧客単価を高める。

テレフォニカは中南米で相次ぎM&A(合併・買収)に動いており、7月末、メキシコでも携帯電話事業の買収を検討していることを明らかにした。同社はメキシコ市場で、大富豪カルロス・スリム氏率いる最大手アメリカ・モビルに次ぐ業界2位。買収候補は特定していないが、同3位のイウサセルに関心を示しているとの見方が多い。

世界の通信業界の再編では、仏携帯4位のイリアッドが7月末、ソフトバンクが買収を検討している米携帯4位のTモバイルUSに買収を提案。大陸を越えたM&Aの動きが活発になってきた。

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