2019年3月25日(月)

英国独立党党首が辞任表明 EU離脱「目的達した」

2016/7/4 20:36
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【ロンドン=小滝麻理子】英国の欧州連合(EU)からの離脱派の急先鋒(せんぽう)だった英国独立党(UKIP)のファラージュ党首が4日、辞任を表明した。同氏はEUへの拠出金を社会保障に回すなどの国民投票前に掲げていた公約を撤回したことで批判が高まっていた。ジョンソン前ロンドン市長が次期首相レースを断念したのに続き、離脱派の"顔"が表舞台から退場することとなり、離脱派には動揺も広がっている。

4日、ロンドンで記者会見するUKIPのファラージュ党首=ロイター

4日、ロンドンで記者会見するUKIPのファラージュ党首=ロイター

ファラージュ氏はロンドン市内での記者会見で、英国のEU離脱を勝ち取ったことで「自分の役割は果たした」と党首辞任の理由を説明した。

UKIPは移民規制などを訴える運動で支持を広げ、離脱派の勝利に貢献した。だが、離脱決定後は訴えてきた公約を覆したことから、ファラージュ氏に対する批判も高まっていた。

同氏はテレビ番組で、EUに払ってきた拠出金を国営医療制度(NHS)に充てる公約を「間違いだった」と撤回。同公約は離脱派のキャンペーンの目玉だっただけに国内では「無責任」との怒りの声が噴出した。

ファラージュ氏は辞任演説で「政治的なキャリアは私が常に望んでいたものではなかった。これからは自分の人生を取り戻したい」と語ったが、世論の厳しい視線を受け、党首交代が必要と判断したともみられている。

一方、ファラージュ氏は今後も欧州議会議員としての活動は続ける。英国とEUの今後の離脱交渉を注意深く見守るとし、「EU離脱から逆戻りするいかなる動きにも反対する」と強調した。

ファラージュ氏は2010年にUKIP党首に就任し、EU離脱と反移民を掲げた過激な主張を展開してきた。反イスラムなどの差別的な発言が度々、物議を醸す一方、泡沫(ほうまつ)政党だった同党に注目を集めさせた。キャメロン首相はUKIP台頭の脅威から、国民投票の実施に踏み切ったとされる。

英国の選挙制度は大政党に有利な単純小選挙区制のため、UKIPは高い支持率の割に、下院の議席は1つしかない。ファラージュ氏も昨年の総選挙では落選した。ファラージュ氏は後継を指名していないため、後継はUKIP唯一の下院議員、カーズウェル氏が軸になるとみられるが、党勢の弱体化は避けられない情勢だ。

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