習氏、台湾のアジア投資銀参加歓迎 「一つの中国」主張も

2015/5/4付
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 【北京=山下和成】中国共産党の習近平総書記(国家主席)は4日、台湾の与党・国民党の朱立倫主席と北京で会談し、中国主導で年内に設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への台湾の参加を「歓迎する」と表明した。来年1月の台湾総統選をにらみ、対中融和を進める国民党に配慮した形だ。一方で、台湾が中国の一部だとする「一つの中国」の原則が中台交流の基礎になると改めて主張し、独立を志向する台湾の最大野党・民進党をけん制した。

4日、北京の人民大会堂で台湾与党、国民党の朱立倫主席(左)と握手する中国共産党の習近平総書記=共同

 両氏は北京の人民大会堂で1時間近く会談した。国共内戦から続いた対立に終止符を打ち、2005年に始めた政党交流の一環だ。トップ会談は09年以来6年ぶり。

 中国は4月に台湾が創設メンバーとしてAIIBに参加することを拒否したが、台湾の馬英九政権は一般メンバーとして参加することを望んでいた。習氏は今回、これに応えた形だ。

 中国の国営新華社によると、習氏は台湾政策で「5つの主張」を打ち出した。まず「大陸(中国)と台湾が一つの中国に属しているとの認識は、両岸(中台)関係の平和的発展の基礎だ」と主張し、この認識が「台湾当局や各政党と交流する基礎になる」とも語った。民進党が16年1月の台湾総統選に勝利しても、一つの中国の原則を認めない限り対話に応じない姿勢を示したものだ。

 習氏は中台の経済協力強化も主張し、AIIBのほか、台湾が東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に参加することにも理解を示した。

 習氏が台湾政策をまとめて語るのは13年3月の国家主席就任以降初めてで、「5つの主張」は今後の指針となりそうだ。

 朱氏は会談後の記者会見で「両岸の交流で重要なのは争いを棚上げすることだ」と語り、中台の主権関係には踏み込まずに、経済関係などを強化していく姿勢をにじませた。

 日清戦争後に日本が台湾を植民地支配したことを「古い世代の台湾同胞には痛ましい歴史の一ページだ」と言及したことも明らかにした。今年が中国の抗日戦争勝利70年であることを踏まえ、国共両党が歴史認識で一致する余地があることを示したとみられる。

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