2019年2月23日(土)

プエルトリコ、債務の一部支払い 債務不履行ひとまず回避

2015/7/3付
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【ニューヨーク=山下晃】債務の支払期限の延期を要請している米自治領のプエルトリコが、1日に支払期限を迎えた約10億ドル(約1230億円)分の支払いを済ませたことが明らかになった。債務不履行をひとまず回避した格好だが、プエルトリコのガルシア知事は全ての債務については支払いができないと明言しており、市場関係者らの「いずれ債務不履行に陥る」との見方は変わっていない。

米メディアによると、1日までに返済したのは一般財源債約6億4500万ドル(約790億円)と、全体の債務に含まれるプエルトリコ電力公社の4億1500万ドル。このほか銀行からの借入金なども返済した。電力公社が抱える債務の一部は債権団と9月までの支払期限の延期も合意した。

同知事は6月29日に全体で720億ドルに上る債務を返済できず、債権者に返済期限の延期などを求めていくと表明している。ただこのほど議会で可決された7月からの予算では歳出計画の約15%の15億ドルを債務の利払いなどに充てるとしており、今後も一定期間は期日を迎える債務の支払いに対応していくとみられる。

ただ、同知事は8月30日までには債務の再編計画をまとめ、債務不履行を伴って債務を減らしたい考え。あわせて財政改革を進め、米国本土への人口流出や観光業の苦戦によって長く続いている経済の低迷から脱する狙いだ。

債務支払い延期などの方針を明言してから、米地方債市場へ影響は広がってはいないが、市場が注視しているのは債務不履行時の手続きだ。プエルトリコは自治領で連邦破産法が適用されず、債務削減などの手続きに不透明感が残る。同知事は債務再編を円滑に進められるよう、同法の適用を求めている。

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