スペイン首相選出失敗 再選挙の可能性高まる

2016/9/3 10:25
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【パリ=竹内康雄】スペイン下院(定数350)は2日、首相選出のための信任投票を実施し、反対多数で否決した。6月の総選挙を受け、暫定的に首相職を務めるラホイ氏を正式な首相に選ぶかどうかを問う投票だった。各党間で連立交渉が再開される見込みだが、政権発足は難しいとの見方が多く、スペインは12月にも再選挙となる可能性が高まってきた。

2日、信任投票のため議会に出席したラホイ氏=ロイター

信任投票は8月31日に続く2回目。31日は絶対過半数の176の賛成を得る必要があったが、2回目は棄権者などを除いた単純過半数を得ればよい仕組みだった。ラホイ氏は「政治空白を長引かせてはならない」と訴えて一部の野党に棄権を呼びかけていたが、棄権者は出なかった。賛成170、反対180で否決された。

スペインの各党は近く連立交渉を再開する見込みだが、10月末までに合意できなければ、憲法の規定で12月にも再選挙となる。ラホイ氏率いる第1党の国民党(中道右派)が交渉に失敗したことで、第2党の社会労働党(中道左派)などが政権を発足させられる可能性は低く、再選挙が現実味を帯びつつある。

スペインは2015年12月の総選挙で与党・国民党が第1党を保ったものの、過半数を割り込んだ。各党との連立協議は不調に終わり、16年6月に再選挙を実施したが、議会の勢力図は大きく変わらなかった。

今年12月に再選挙となれば、ほぼ1年の間に3回の総選挙を実施することになり、政治空白が長期化するのは避けられない。例年9月に始まる翌年の予算編成が滞るのは確実で、景気への影響も懸念される。

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