2019年2月22日(金)

香港政府、学生との対話表明 行政長官が会見

2014/10/3付
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【香港=粟井康夫】香港の民主派が辞任を求めていた梁振英行政長官は2日深夜に記者会見し、政府ナンバー2の林鄭月娥政務官を窓口に学生団体と近く対話に乗り出す方針を明らかにした。自らの進退については「辞めることはできない」と退陣要求を拒否した。学生らは行政長官官邸や政府本部庁舎の周囲での座り込みを続けており、デモが収束するめどは依然立っていない。

梁長官は記者会見で「政府と警察は最大の忍耐で対応を続ける」とデモ隊の強制排除を極力回避する考えを示す一方、政府機関の出入り口の封鎖を控えるなど慎重な行動を求めた。

学生団体の幹部は3日未明、官邸前で座り込む学生らに対話への理解を求めた。だが一部の学生は「政府の時間稼ぎに利用されるだけだ」と反発し、幹線道路の占拠を一時試みるなど、民主派内の足並みの乱れも目立ち始めた。

学生らが座り込みを続けたため、香港政府は3日朝、政府本部庁舎を同日中は閉鎖すると発表した。同庁舎に勤務する約3千人の政府職員に対し、各部局で事前に作成した緊急事態計画に従って行動するよう指示した。

連休明けの3日の香港株式市場は、混乱が長引くとの思惑から代表的な株価指数であるハンセン指数が下落して始まった。下落率は9月30日の終値と比べ一時1.6%に達した。

3日付の中国共産党機関紙、人民日報は1面の論評記事で、香港の民主派の要求について「重大原則問題で譲歩の余地はない」と拒否する方針を改めて強調した。「最高国家権力機関に向けた挑戦であり、最終的には失敗する」とも指摘した。

香港の警察当局は2日夕、学生らが政府機関を包囲する場合は強制排除も辞さない方針を表明し、官邸前に催涙弾を運び込むなど、一時は緊張が高まった。香港の学生団体は2日夕、「梁長官は市民の信任を失い、統治する威信もすでにない」として、選挙制度改革を議題とする対話を林鄭政務官に申し入れる公開書簡を発表していた。

2017年の次期長官選を巡っては、中国の全国人民代表大会(全人代、国会)常務委員会が8月末、民主派からの立候補を事実上排除すると決定した。全人代決定を前提とする香港政府と、立候補が自由な「真の普通選挙」を求める学生らとの主張の開きは大きい。政府と学生が対話を通じて妥協点を見いだせるか不透明感が強い。

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